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30:ジュリアの怒り

この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。


このエピソードからはSeason3ー余燼(よじん)が燻る編ーのスタートです。

実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)

そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。


エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!

まずは10人立って交互に撃ってきている右端に飛んでいった。アーマーを着ている敵にロングソードを右から振り下ろした。その瞬間頑丈そうに見えるアーマーが裂けて男の首が宙に浮いて血が飛び散った。間髪を入れずに隣の敵の胸にロングソードを着き刺した。アーマーからは鮮血が吹き出している。それを目の当たりに見た残りの8人は今まさに恐れをなして逃げようとしていた。


通常は人間に対しては殺意がないジュリアであるのだが、今回は怒り爆発である。そして今度は彼女が狩る番でもある。ライオンのように襲いかかり右振り左振りとロングソードを大きく振ってアーマー毎切り捨てて行ったのだった。


ジュリアがこのフロアーを制圧した頃、ソフィアが到着した。

「ジュリア!大丈夫?」と言いながら中に入ってきた。

「あらー凄いわね! 派手にやっちゃったわね!でも今後の見せしめにしないとね!悪いのはこいつらなんだから。」と言って自分たちがやったことの正当性を心に刷り込んでいた。


「上の階にも照明が付いていたから、幹部連中は上にいるんじゃないかな?」とソフィアが言う。

「飛び道具が必要だから、まずボウガンでヤリましょう!じゃ上に行くわよ!」とジュリアが言い階段に向かって上がっていった。足音を立てずに階段を2フロア分上がって行くとやはり上階の照明が見えたのだった。


ソフィアがそのフロアの間取り図を見てみると、この上に廊下があり奥にその幹部部屋らしき部屋があるようだ。それを確認したジュリアは、上に上がると奴らは撃ってくるイメージが浮かんだのだ。


「ソフィア、ちょっと待って!私グレネード持ってるから。」と言って、階段の最上階から廊下の奥に向けて、体を出さずに左腕だけでそのグレネードを転がして投げ込んだ。

「トントントン コロコロコロコロ」と奥まで転がっていき、凄い爆発が起こった。「うウォー」という声が聞こえバタバタっと言う音がした。


ジュリアが廊下奥を覗いてみると、やはり奴らはそこにバリケードを作っており、彼女らが来たらマシンガンで蜂の巣にしようと構えていたのだろう、武装した5人が倒れていた。


奥から「お前ら!どうしたー!」と言う声が聞こえてきた。それはあのリーダー格の男の声である。2人は廊下を走りその奥の部屋のドアの前まで来ていた。すると気配を察ししたのか、中からマシンガンの攻撃を受けドアが穴だらけになった。


「お前ら!ここに入ってきたら蜂の巣にしてやるぞ!!」とその男が叫んでいる。

ジュリアが「お前らにチャンスを与えてやる!ここで降伏すれば命は奪わない。まだやるなら遠慮なくお前たち全員を殺すぞ!」と言った。すると中でざわめきがあった。


その時であった。武装ドローンを3機撃墜したガリオンが到着し巨体を屈めながら階段を登ってきたのだった。

ジュリアが、「あら、ガリオン!いい子ね!いいところで来てくれたわね。あの部屋に突っ込んでいってやっつけちゃって!」するとガリオンが雄叫びをあげた。「グヲヲヲヲーン!」 ソフィアがガリオンにちょっと待ってと言う仕草をして、まず彼女のレーザーライフルでドアを爆破し中が少し見えるようになった。


そしてジュリアがもう一度グレネードをそのドアの穴目掛けて投げ入れた。「ズボヲヲヲーん!」と爆破音がして、指笛を吹いた。するとガリオンがその部屋目掛けて突っ込んで行ったのだった。突っ込んだ後、「なんだ、こいつは!!??」という叫び声がして数名がマシンガンを撃つ音が聞こえたがすぐに止んだ。そしてその後ガリオンがまた雄叫びをあげた。


ジュリアとソフィアが中の様子を見に部屋に入っていくと、10人が血まみれになって床に倒れていた。その中で意識があるリーダー格の格好をした男を見つけジュリアが胸ぐらを掴んで引き上げた。


「お前がリーダーだな?」とジュリアは言った。長髪で髭をはやし戦闘服の身なりが一番良さそうなやつである。

「そうだ・・・俺がここの支部長だぜ・・・」と強がった態度ではあるが爆風とガリオンの傷でかなりやられた様子である。


「お前らが私達を狙うのは100年早いな!しかし、なぜこんな事をしたんだ?」と聞くと「お前らエラくはぶりがいいようじゃねえか・・・俺らはそれを奪うのがお仕事だからな。それに、俺たちのシンジケートは俺らだけじゃねえぞ!今度は他のやつがお前らを狙うぜ!」


「そのシンジケートの事を教えて!」とソフィアが。

「ハハハハハ、教える訳ねーだろ!アホが!」

その時倒れていた男が力を振り絞りスッと立ち上がって「親方!逃げてくれ!!」と言ってハンドガンでソフィアを撃とうとした時、それを事前に察知したジュリアが持っていたロングソードでその腕を切り落とし胸を刺した。ジュリアがヤツの胸ぐらを離した瞬間にその支部長は力を振り絞って割れて開いている窓に突っ込んで行ったのだった。


男はビルの下に落ちていった。

ジュリアが窓に駆け寄ると男が落下したちょうど真下にピックアップドローンが待ち構えていたのだった。奴らはすでに逃げる準備をしていたのだった。


『まずい、逃げられてしまう!』と思った時に、そのピックアップドローンの両脇にいた武装ドローンが急にこのフロアまで浮上してきてマシンガンを撃ち始めた。ジュリアが、「ソフィア逃げて!」と叫んだがすでに遅く、ギリギリガリオンの後ろに隠れることができた。


「カンカンカンカンカン」とガリオンに当たっており害はないのだが、横向きに塞ぎ攻撃ができない状態にいる。そこでガリオンの背中を台座にするよにソフィアがレーザーライフルを構えその武装ドローンを狙い撃ったのだった。見事命中し爆発音がして下に落ちていった。あともう一機だ!再度ソフィアが狙いを定めてレーザーを発射した。今度も命中して落ちていった。


再度2人は窓に駆けより逃げていった支部長機を確認している。この間に逃げてかなり遠くに目視ができる距離となっていた。

するとソフィアが「私に任せて!」と言い、窓フレームにレーザーライフルを固定し、遠くの米粒ほどの飛行物体を丁寧に狙っている。ソフィアの表情はいつになく真剣である。レーザーのスコープがメルメットのゴーグルに連動しており、ロックオンが可能なのである。落ち着いて確実に狙いを定めてトリガーを押した。レーザー光線が直線で飛び出していったその先にそのドローンがあった!数秒照射していると遠くから破壊音が聞こえてきた。


「やったわ!!」とソフィアのガッツポーズが出た。

そこに囚われていたイザベラ・ルイーズとシノも加わり5人で喜んでいる。

「やったわね!ソフィア!!そのショット素晴らしいわ!!」


「ごめんなさい!私たち迂闊だったわ! なんて謝罪したらいいのか・・・」

「こんなところまで助けにきてもらっちゃってほんとエンハウンストとして情けないわ! こんな危険がある時代だと思ってなかったから。これからは注意します!」と深く反省しているようだ。


「まあ、今回はあなた達、無事だから良かったけど、一歩間違えばどうなっていたかわからないわよ!ここでも気を抜いちゃダメよ!」とジュリアに諌められた。

2人とも『はーい 先生・・・』という感じである。

するとこのボロボロになった部屋でソフィアが何かを物色しているようなのだ。


「ソフィアさん、何を探しているんですか?」とシノが。

「こいつら実弾を沢山持っていたじゃない。それをどこから手配しているのかその証拠を探しているの。それとブラスターガンが効かない奴らのアーマーも調べてみるから、シノ、奴らのアーマーの一部分をゲットしておいて!」


「なるほど、私らも探しますよ!」と言って全員探し始めた。

「この実弾って厄介ね!あれがまた普通になると戦い方が変わってくるわね。」とジュリアが言った。


かつて世界中で鉄鉱石が採掘されるメインの国は、中国、オーストラリア、ブラジル、インド、ロシアの順であった。ユーラシア、アメリカ・オセアニア・西ヨーロッパ連合そしてインド・アラブ連合の3つの文化圏で戦争になった結果、ブラジル以外は枯渇してしまったと言われている。それからは実弾の量産が不可能になったため、戦闘スタイルが今の状態に落ち着いたのだ。


イザベラが「ねえ!みんな これかしら??」と叫んだ。

彼女は実弾の納品書的な伝票を手に持っていた。

ソフィアがそれをもらって記載を確認してみると、

「なるほど、これね! ブラジルから送られているわね!」


「ブラジルにはカラジャスと言う鉄鉱石の採掘現場があるんだけど、立地的に非常にハードで、ジャングルの高台の上に採掘現場があるんだけど、熱帯雨林のジャングルを通り抜けないと行けないところなの。おまけに至る所に大小の小沼があってそこにはクロコダイルが沢山生息しているのよ。一旦細々と採掘が始まったんだけど、カラジャス鉱山開発がアマゾン熱帯雨林の保全に与える悪影響が世界的に問題になって、結局その鉱山は廃山になってしまったのよ。もしかしたら、誰かがその鉱山を勝手に採掘始めたのかもしれないわね。もしかしたら、それが奴らが言ってたシンジケートなのかも!?」


ジュリアが「厄介なことになってきたわね!」とボソッと言った。

「ようやく状況がわかってきたわね。じゃとりあえずみんなで私達のオフショア・シティに戻って対策を考えましょう!」とジュリアが最終的に仕切り2台のホバージェットはこのマンハッタンの廃墟から北大西洋を横断し地中海へと向かった。


短編集も始めました! 恋愛物です!

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