17:勝利の成果
この物語は双子姉妹(Blanc Twins)の冒険談を『夢とは?』いうテーマで描いたパラレルワールドでの物語です。彼女達にぼんやりと見える『夢』を無意識に追いかけて行くとそこに『幸せ』が見つかるのか?を綴っていきたいと思います。
このエピソードからはSeason3ー余燼が燻る編ーのスタートです。
実はシーズン1の前にプロローグ的な『成り行き』の詳しいお話があるのですが・・・それはこのシーズンが終わった後に公表したいと思います。(文芸:ヒューマンドラマにて)
そしてこの双子は稀に見るとびっきりの美人姉妹なのです!まるで光と陰。ロボットや兵器類も言葉では7割しか描けませんがカッコいいはずです。荒廃したパラレルワールドでの彼女たちの活躍とクールな兵器類をイメージしながら、世界地図を片手に読んでいただけると楽しめると思います。これって現実なの?それともSF?と言う狭間で大人も楽しめるギリギリのラインでどんどん進めていこうと思います。
エッセイもその他カテゴリーのエッセイにて投稿中です!
戦いが終わりソフィア、ジュリア、ガルシア、イメルダ、イザベラ、ルイーズ、シノ、リンダ、ハナの9名はオフショア・シティに帰還していた。
「しかし、今回はソフィアの大活躍だったわね!!素晴らしかったわ!」とジュリアが褒め称えた。 ガルシアも「俺は対岸から戦況を眺めていたけど、イザベラ・ルイーズ・シノの空中戦も凄まじかったぜ!!ピッタリと息が合っていてまるで敵をなぶり殺しにしているようで見ていて気持ちよかったわー あれを見ていたアラブ兵はビビったと思うぜー」と労っている。
そこでシノも「ありがとうございます!3人で特訓した甲斐がありましたね!でも、やっぱりジュリアさんですよ!あの隊長機相当手強かったと思いますよ!他のアンドロイドよりは確実にランクが高いリーダー機ですから。」ジュリアも「シノありがとう! まあね、マチルダがやられるぐらいだからね。でも、本当にこれで私らはアンドロイド全部を破壊したのかしら?喜んでいい?」「そうだとは思うけど、まあ一応用心していた方がいいかな。」とソフィアが言った。
「それはそうと!これで平和が訪れたんだから、私らこの世界の冒険の旅に出てみたいの!」とイザベラが言っている。
「私らってイザベラとルイーズ?」とソフィアが聞くと、
「私もです。まずは湯沢に戻ってから世界を回って色々体験してみたいなってみんなで言っていました。」とシノが答えた。
「なるほど〜 まあ無理もないわね!じゃ今回大活躍のお礼にここのあなた達の部屋はいつでも使っていいし、その冒険に使えるホバージェットもプレゼントするわ!イメルダと同じタイプがいいかしら?」
イメルダが、「そうね〜 3人だったら私のタイプね。ジュリアのは2人ノリだからね。」と賛同した。
暫くしてジュリアからこの世界での冒険のイロハの手解きを受けた3人はホバージェットでワクワクしながら旅立って行ったのだった。
残った6人は戦友でもある本当の3姉妹が旅立ったように感じられて、心にぽっかりと穴が空いたような心境になっていた。確かに3人揃うと賑やかで色があるというか動きがあると言ったらいいのか!?存在感が大きかったのは事実であった。まあ、またそのうち戻ってくるであろうし、期待せずに待つことにしたのだった。
そして、その後のメンバーはというと・・・やっとこの水上都市での通常業務に戻っていた。ソフィア・ジュリア・ガルシア・イメルダは担当のミニスターとして活動し、ジュリア配下のリンダ・ハナはまたまた人気のミニスカポリスに戻って街をパトロール中である。しかしながら、あのルーマニアでの激戦の余韻が未だ収まらず、少し心ここに在らずな心境であるのも否定できなかった。
「そうだ!何か忘れていると思っていたんだけど・・・サーシャにプロモーションかけてもらうんだったわね!?戦闘ですっかり忘れていたわ!」と急にソフィアが思い出したかのように言った。
「そうよね!すっかり忘れていたわね。日々の業務に忙しくてね!」とイメルダが今までのお気楽な彼女には合わないようなことを言っている。
『そうか、こんなイメルダはイメルダで広報担当として忙しいんだな』とジュリアは痛感した。
「ちょうどアラブ連合の軍部を叩いたばっかりだし、軍部が弱まってアラブの人々も自由度が増してきているんじゃないのかしら? このあたりでアラブ・アフリカに向けて1発プロモーションを打ってもいいような気もするけど・・・でもウチの受け入れ態勢はどうなんでしょ?」とガルシアに聞いた。
「そうさなー リング内部のヴィラ区域は、リングからガーキンまでのスペースは一様に埋まってしまったな。さらに進めるとなると、上に伸ばし高層化する必要があるから、その前に水中のベースも強化する準備が必要だな。」と。
「ホテルの稼働率は?」
「ホテルは、まだ行けるかな!?今は6割程度だと思うよ。」
「なるほど、じゃとりあえず旅行者を募ろうか!?」
「そうね!サーシャのコンサートってやつでやってもらいましょう!」
「わかったわ。じゃ明日から私ロシアに行って様子見とサーシャ達にお願いしてくるわ!」とどうやら珍しくやっとソフィアも重い腰を上げるようだ。
ここで今までを振り返ると、驚くことに未だにソフィアは自分の乗り物というものを持っていないのに気づいた。あまり単独で行動するわけではないためなのか?それとも移動するものに対する興味がないとでも言ったらいいのであろうか?
今のところ持つつもりもないようなので、そういった時はやはり双子のジュリアの出番である。こんな時は彼女の足となるべく、二人乗りのモーターグライダーで出発することになったのだ。1泊目はスロバキアに泊まり2泊目でロシアのモスクワに到着する予定で姉妹は旅立って行った。