第1話「プロローグ」
「星の命と共にあれ!」
無数の星々が光輝く宇宙。
その中でも一際美しい輝きを放つ1つの惑星がある。
スター・スペース星。青と緑に彩られ、宝石グランディディエライトのように輝く惑星。その惑星の大半は青く透き通った海水に恵まれ、大地は広大な緑の草原や森に生い茂られていた。多種多様な生き物達が生息しており、まるで楽園と言うべき世界だ。
この星にも知的生命体が存在している。
1つの頭で物を考え、2本の腕や足を使って物を作ったり動かしたり、歩くことができる。そして長い年月の中で少しずつ進化してきた彼らは自分達のことをスター・スペース星人と呼ぶようになった。
豊かな感情と高い知能を持つにまで発達したスター・スペース星人は自分達の体に秘められた可能性を感じ、体の構造を肉体的な体から機械化した体に改造した。その結果、生活圏が海底や宇宙にまで広がった。
やがて高度な文明を持つようになり、3つの種族に分かれ差別化が進んでいたが、王政による平等の権限によって互いを尊重し共存が可能になった。
長らく問題になっていたエネルギーの減少も自然から得た特殊なエネルギー資源によって解決し、このエネルギーを自分達の生活や自然との共存に向けて活用し続け、平和で豊かな世界が永遠に続いていた。
しかし、平和は長くは続かなかった。
豊富なエネルギー資源を略奪しようと外宇宙から襲来してきた悪の組織軍団「バンディラス軍団」によって、スター・スペース星人の半数以上が虐殺された。戦いを余儀なくされたスター・スペース星人達は、バンディラス軍団に対抗するための抵抗軍「スター・スペースチーム」を設立、反撃を開始した。
度重なる多くの犠牲。戦いにより荒れ果てた故郷の星。そのことに胸が苦しくなるも名も無き戦士はこの日も戦場で戦い、訓練所で教わったあの掛け声を叫ぶ。
「星の命と共にあれ!」




