7
教室に入ってしまった。
さっきのは、やっぱり幻だったのではないかと考えては授業に集中できない。
チャイムが鳴ってお昼ご飯を食べる時間が来たけど
もちろん一緒に食べる相手なんていないから、一人で屋上の隅っこか部室で食べる。
部室にはたまに樹先輩が来る。
いつもは先輩からLINEがきてから合流して食べる。
カバンの中をみてもお弁当がない。
そうだ、寝坊したんだった・・・
「仕方ないから学食に行こうかな・・・」
しかし、学食は人口密度が高いうえに先輩率がすごく高い。
「はあ、今日は諦めて図書室にでも行こう。」
たまたま、ポケットの中にあった食べかけのカロリーメイトを頬張りながら図書室へ向かう。
誰もいない。司書さんもきっと昼食の時間だろう。
「さーてと、新しい本はあるかなあ~」
うちいの学校の周りは緑が多いうえに、図書室は別棟の3階にあるため
景色を見渡すのには最適だった。だから、ここが大好きだ。
本を手に取ってわたしのいつもの特等席に座ろうとすると・・・
「え・・・誰」
本を顔に乗せて寝てる人。よく漫画とかに出てくるような人が堂々と寝ていた。
なんか、悔しかった。わたしの特等席を昼寝で使われるのが。
チラッと上履きを見てみると、わたしと同じ色の上履きだった。
「はあ・・・」
大きくため息を一つ吐いて、その席の隣の席で本を開いた。
少ししてからもぞもぞと動き出した。
すると、ガバッと起きだして
「うわっ。」
「は?失礼。」
「え、てか誰」
「いや、あなたこそ誰」
「俺?菅原彪雅」
これが、こいつとの最悪の出会いだった。
これから起こることなんて何一つ考えられなかった。