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瞳の光
黒く艶があり長く伸びた髪は
白くぼさぼさに伸びきっていた
荒れた肌が目にとまる
虚ろな目をした妻の目には、光が宿り
やる気が見て取れる。
「やりましょう!あなた!」
その一言に、
私の頬を大粒の涙が滑り落ちた
「そっ、そうだなっ
これといって、目的もないし
誰にも迷惑かからないし
では、詳しく説明してもらえますか?」
「時間もかかりますでしょうし、
リビングでお茶でも飲みながら
話しましょう」
リビングに3人で向かう
妻がお茶を入れ、私の横に座る、
目の前には優雅に腰かける自称悪魔さん
「では・・・」