7/53
悪魔の頼み
「最初に申し上げたとおり、
私を手伝って貰いたいのです」
「手伝い?」
「あ~、そんなに難しい話ではありません
私が経営している、カフェを手伝って
欲しいのですよ」
「なっ何で、私達が手伝いをしなくては
ならないんだ!」
「そうですねぇ、まどろっこしいのは
面倒なので、端的に言いますと
あなた方が探し憎む者を、
私は知っている、と言えばいいですか?」
「うっ、嘘だ!
警察も調べ尽くしたが分からなかったんだぞ」
青筋が浮き出るほど、手に力がはいる
「そこは悪魔だからですかね」
小さくウィンクする男.
「じゃあ、誰だって言うんだ!
教えてくれ、私があの子の復讐を・・・」
「まあまあ、落ち着いて下さいな
あなたに犯人をお教えしたら
すぐに復讐をなさるつもりでしょう
罪を重ね、警察に捕まったんでは、
私の仕事は、手伝っていただけないでは
ありませんか?」