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最後のカフェ
「もし、お願い出来るのでしたら
私達がいなくなった後で、
残りの全財産を、あの子に
渡して下さい。
そして、幸せになりなさいと
伝えていただけますか?」
「承りますよ、名前は伝えても
よろしいですか?」
「はい、伝えて下さい。
これで、悔いは全てなくなりましたね」
「そうだね」
2人は見つめ合いながら
手を重ね、天使のような
とても綺麗な笑顔をみせた
今日が最後の日
最後のお客様がお帰りなった
「「ありがとうございました」」
深々と頭をおろした
カウンターには、
いつもとは違い、
入れ立ての珈琲と、
お洒落なケーキがのっていた
「お疲れさまでした」
「うっ・・・」
妻の背中をさすりながら
「いただきましょう
私達2人だけの為に
作っていただいたのですから」
「はい」
三人でいろいろな思い出を語りながら
時は過ぎていった。




