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人見知り

~第九十六章~人見知り


「くぅ!?日差しが眩しい!!」


たかが数時間、坑道に潜って居ただけでこんなに日の光が眩しいとは思わなかった!?


「ま、眩しい…。」


「目がチカチカします~!?」


「ふふっ。坑道に潜った冒険者の人達は皆、出て来た時に皆、太陽に向かって文句を言うのが通例何ですぅ!」


マルルは至って平気そうだ。


「マルルは平気なのか?」


「私は、何時もの事なので慣れてますぅ。」


成るほどね。

確かに何時も坑道に潜っているとなれば、慣れもするか。

そう思っている間に目が光に慣れてきた。


「さて、これから如何しようか?」


「ペロはお腹が空きました~。御主人様~。」


縋る様にペロが見つめて来る。

確かに、お昼も過ぎているし、ご飯を食べに行くのも良いだろう。


「マルル、この辺に美味しい食事が食べれる所は有るかな?」


「モチロンッ!案内しますぅ!」


俺達はマルルの案内でドワーフ達で賑わうお店へとやって来た。

お店に入る前に、気に成る物が俺の目に飛び込んで来た!

店の脇に置かれた巨大な酒樽である。

でかい…、恐らくは、醸造等に用いる酒樽であろうか?

しかし何故こんな所に大樽が?

大樽を見ている俺に気が付きマルルが説明してくれる。


「これは、空の酒樽ですぅ。ドワーフ達はお酒が好きですから、こんなサイズの樽なんて二日と言わずに、空にしてしまうんですぅ。」


なんと!既に空!?しかも二日で空にするとか、ドワーフの連中はどれだけ酒が好きなんだよ!?

と、思いつつお店へと入ると、店の中に居たドワーフ達は酒盛りを行っている様だ

まだ昼過ぎだと言うのに…、仕事は良いのだろうか?

まあ、彼らの事をどうこう言ってもしょうがない。

俺達は適当に空いている席を探し店内に進む。

すると、ドワーフの一人が俺達に気が付くと、一瞬、ムッとした表情を浮かべたが、一緒に居るマルルに気が付くと、興味を無くしたのか目線を戻した…。


「本当に、此処のドワーフ達は余所者が嫌いなんだな…。」


「御免なさいっ、ユウシ様。でも、誤解しないで欲しいですぅ。別に嫌ってる訳じゃ無いんですぅ。ただ、どう接して良いか分らないんですぅ。ドワーフは、実は照れ屋さんが、多いのですぅ。」


なんと!

マルルの口から、驚愕の事実が!

実はドワーフは、照れ屋さんだった事が判明!


「つまり…、どう接して良いか分らないその態度が、街の外から来た人達には歓迎されていない様に見えると?」


「…はいっ。」


「でも、マルルや、トルバ爺さんは最初から普通に接してくれるよな?」


「それは…、私やお爺ちゃんは、命の恩人と言う関係で、話す切っ掛けが有りましたしぃ…。何より…、その…。ユウシ様は話しかけ易そうな雰囲気が有るんですぅ。ですから、きっと他のドワーフ達も話の切っ掛けを探って居るんだと思いますぅ!」


「そ、そうだったんだ…。」


今度ドワーフと喋る機会が有った時は、少し注意してみよう…。


クゥ~…。


可愛らしいお腹の音が聞こえて来た。


「御主人様~。お腹が空きました。」


お腹の音の犯人はペロだった…。

余り待たせても可哀想なので早速、料理を注文して食事を食べる事にした。


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