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町長宅

~第九十一章~町長宅


「はい。荷物の受領を確認致しました。お疲れ様です。此方が報酬と成ります。お受け取り下さい。」


「どうも。」


レミアムの街から運んだ荷物を冒険者ギルドへと納品して、報酬を受け取ると、ギルドを後にする。

時刻を確認すると、時計は15時を指していた。


「まずは今日の宿を取りに行こうか?」


「そうですね。早めに探しておいた方が良いかも知れないですね。」


と、言う訳で先ずは宿屋を探す事にした。

道行く人達ドワーフに道を尋ねる事にした。


「あの、すいません。ちょっと道を尋ねたいんですけど?」


ドワーフは、俺達を一瞥すると…。


「…ふん。悪いが先を急いでるんだ。他の奴に聞きな。」


そう言って、速足で去って行った。


「な、何ですか!?お話聞いてくれる位してくれても良いのに!?」


ペロが憤りを表す。


「…まあ、本当に急いで居たのかも知れないし、他の人に聞いてみよう。」


そう言って、他のドワーフ達に話を聞くが、皆同じ様な反応だった。


「これは…、私達、余り歓迎されていない様ですね。」


エリナが呟く。

そう言えば、ディアスさんが、タタラトに住むドワーフ達は少し気難しい所が有るとか言っていたな?

それならばと、目に付いた人間に話し掛けて、やっと、宿屋の場所が判明した。

宿屋では、一応、客商売と言う事で、一部屋だけだが、借りる事が出来た。

取り敢えず部屋に入り、一息着くと、溜息を漏らす…。


「ハァ…。まさか此処まで、ドワーフ達の態度が露骨だとは思わなかったよ。」


「そうですね。トルバさんが、普通に私達に接してくれてましたから、この街のドワーフさん達の態度が際立ちますね…。」


「御主人様。タタラトの町長さんに合いに行って、鉱山への入山許可は下りるんでしょうか?」


「むっ!?た、確かに。」


ドワーフ達が街の外から来た人達を嫌っているのに、素直に入山許可が下りるとは思えない…。


「ま、まあ。此処で悩んでいてもしょうがない!とにかく一度、町長さんの家を訪ねてみよう!」


俺達は、宿を出て町長宅を探す事にした。

幸い、今度は道を尋ねたドワーフが町長宅を教えてくれたので、向かってみる事にする。


「うわ~!大きなお家です!?」


町長宅へと着いたペロが家の大きさに感想を漏らす。

町長宅のドア前に置かれた呼び鈴代わりの釣鐘を鳴らす。


カランッカランッ!


「ハ~イィ!」


返事が返って来ると扉の奥からタッタッタッと走り寄る音が聞こえる。

ガチャリと扉を開けて、ドワーフと思しき少女が出て来る。

見た所、12、3歳と言った所か?

将来は、美人に成るであろうと思われる顔立ちだと思う。

そんな少女が、機械油?の付いたエプロンを付けて、俺達を見ている。


「えっとぉ…、何のご用で…。あっ!?ひょっとして、オオトリ ユウシ様ですかぁ?」


「えっ!?あっ…、はい。俺が大鳥 勇士です…。」


何故か、少女は俺の名前を知っていた。


「話は、伺ってます。どうぞ、町長は此方です。」


少女に招き入れられ、町長宅へとお邪魔する。

中へと入ると、カンッカンッと金属音が幾つも聞こえて来る。

結構…、いや、かなり五月蠅い。

ペロに至っては完全に耳を伏せて、苦い顔をしている。

そんな俺達に気が付いたのか、少女が大きめの声で答える。


「御免なさい、五月蠅くてぇ。この家はドワーフ達の鍛冶の修行場でもあるから、一日中、金槌の音が止まないのぉ!」


確かに、入って横を見ると、広い土間が広がっており、ドワーフ達がハンマーを振るっているのが見て取れる。

俺達は少女に案内されて奥の応接室にやって来た。


コンッコンッコンッ!!


「おじ…、町長!ユウシ様がいらっしゃいましたよ!!」


「おおっ!入って貰ってくれ!」


中から、返事が返って来たので、入室させて貰う事にする。

少女は部屋の前で「お茶をお持ちしますねぇ。」と言って行ってしまった。

意を決して扉を開く!


「失礼します!」


「うむ。先程振りじゃな。」


応接室の中には…、トルバ爺さんが居た。


UPしました。

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