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お買い物 日用品編

~第七十八章~お買い物 日用品編


ギルマス部屋を後にして、受付に戻ると、既にエリナはギルドカードを作成完了していた。


「お待たせ。予想外に結構時間が掛かっちゃった。」


「いえ、ペロさんと一緒に色々とギルド内を見学してましたから、退屈はしていませんでしたよ。」


「はい、エリナさんと一緒にクエストボードを見ました。」


「そっか。面白そうな依頼は有ったかい?」


「はい!いろいろ有って目移りします!」


ペロは元気良く尻尾を振る。

しかし不意に…。


グゥゥゥ…。


ペロのお腹が鳴る、元気に振られていた尻尾も元気を無くして行く…。


「お腹空きました…。」


時間は既にお昼を回っていた。


「おっと、もうお昼か?」


折角なので、冒険者ギルドで昼食を取る事にした。

昼食を取りながら、先程ヨーゼフに言われた緊急クエストの報酬没収に付いて二人に説明をした。


「えっ!?お金…、入らなかったんですか…。御主人様…?」


「…何だか御免なさい。私達のせいで…。」


「いや、エリナのせいじゃ無いよ。大丈夫。その代わりにキチンとギルドからは代わりの報酬が出るそうだから。」


そう言うと二人は安堵の表情を浮かべる。


「しかし!先立つ物は必要な訳で…。午後からは、手に入った不用品を売りに行こうと思う。それと、エリナが使う日用品等を揃えないと、いけないしね。」


俺達は遅めの昼食を済ませると、まずは道具屋へと向かう事にした。

道具屋へと着くとおばさんが店の奥から出て来る。


「あら?お兄さん!良かった。ちっとも取りに来ないから、心配したわよ。」


そう言えば、マジックバッグの作成を頼んで居たっけか?

サリオン村のごたごたでスッカリ失念していた…。


「すみません。ギルドで依頼に出ていたもので…。」


「そうなの。でも、無事で良かったわ。じゃあ、これが完成したマジックバッグよ。」


おばさんから、マジックバッグを受け取る。

腰へと装着するマジックサイドバッグと違い、背中に背負うタイプのマジックバッグの様だ。

元々ペロの為に作成した物なので、ペロへと手渡す。


「えっと、良いのでしょうか?」


チラリとペロはエリナの方を見る。

エリナに遠慮している様だ。


「ペロさん。ユウシさんがペロさんの為に作った物ならばペロさんが使ってあげなくちゃユウシさんが悲しみますよ?ですよね?ユウシさん?」


「ああ、そうだな。大切に使ってくれ。」


「は、はい!ありがとうございます!御主人様!エリナさん!」


ペロは早速マジックバッグを背負い装備する。

余程嬉しいのか、千切れ飛びそうな程に尻尾を振っている。

幸せの余韻に浸っているペロを余所に、おばさんに話を振る。


「今日は不要な品物を買い取って貰いたいんだけど、良いかな?」


「ええ、大丈夫よ。」


俺は山賊アジトで手に入れた品物をサイドバッグから取り出すと、カウンターに並べて行く。

複数の武器に俺達じゃ使えそうに無い衣服、貴金属に宝石類。

因みに、これらの盗品と思われる品々はサリオン村に返却しようとしたが、一部を除いて殆どの品物は出所不明品だった。

村長曰く、残りは俺が貰っておいて良いそうだ。

まあ、元の持ち主に返却のする術が無いからな…。


「後は…、ん?鞄?」


意外と鞄が複数個出て来る。

そんな中に一つ意外な鞄が…。


「これは…、マジックバッグ!?」


意外なレア物発見!

これは売らずに、後でエリナに渡そう。

いずれはエリナにもマジックバッグを作って渡そうと思って居ただけに、嬉しい誤算だ。

売れそうな品物を出し終え、おばさんに査定して貰う。


「あー、御免なさいねぇ。買い取れるのは服と貴金属位かしら?武器等は武器屋に売りに行った方が良いわね。宝石類はうちみたいな小売店じゃ、買い取り価格が大き過ぎて支払えないのよ。」


なるほど、そう言う事ならば仕方あるまい。


「分りました。じゃあ、服と貴金属の買取をお願いします。」


「はいはい。じゃあ、纏めて銀貨3枚と銅貨5枚で買い取るわね。」


「どうも。」


その後、道具屋でエリナさんの為の日用品を買い揃える。

俺は以前ペロにも買い与えた「べっ甲の櫛」を購入してエリナにプレゼントしてみると、エリナはとても喜んでくれた。

あんなに喜んでもらえると、プレゼントを贈った甲斐が有るってもんだ!


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