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潜入!山賊アジト!!

~第六十五章~潜入!山賊アジト!!


「15分後だ。潜入15分後に俺達は、入り口で騒ぎを起こす!それまで、ユウシはアジト内部で潜伏して居ろ!」


バンスは俺にそう告げ、ペロを連れて再び岩陰に身を潜ませる。

俺は時計を確認してから、洞窟内部へと潜入を始めた。

洞窟の入り口は間口こそ広いが少し奥に進むと、天井は低く、細い通路が続いている。

人、一人がやっと通れる程の広さだ。

これでは、弓はおろか、剣さえ碌に、振れそうに無い。

此処は、取り回しの良い、短剣がベストだろう。

俺は短剣「闇烏」を何時でも抜き放てる様にしておく。


「おや?少し、広い通路に成ったな?」


狭い通路を抜けると、もう少し広い通路に成っており壁の両端にドアが見える。

…開けて観ようか?

片方のドアをソッと開けて観ると、中に人は見当たらない、何処からか酒の匂いが漂って来る。

どうやら、酒蔵…もとい、食糧庫の様だ。

平積みにして、小麦の袋等が、置かれている。

きっとサリオン村から略奪した物資だろう。

とりあえず、回収しておこう。

一通り回収してから、もう一枚のドアを確認するべくドアをソッと開けて中を窺う。

中からは光が漏れている、が、人の気配は無い、中に入ると、食堂である事が窺える。

調理中なのか鍋がグツグツと似られて居る最中だ。


「あっ!良い事思い付いた!」


俺はサイドバッグをゴソゴソと探り目的の物を取り出す。

キノコ…、狩猟林で採取したシビレ茸だ。

コイツを適当に刻んで鍋に投げ込んでおく事にしよう。

パラパラと鍋に入れた所で人の気配を感じ、近くの木箱に身を潜ませる…。

ドアを開け放ち、山賊共がわらわらと食堂に入って来る。


「ハラへった~。」


「今日は何だ?」


「早く注げよ!おい、こっちにも酒よこせ!」


などと、皆それぞれに寛いでいる。

そんな中、気になる話題が耳に入って来るので、耳を澄ませて音を拾う。


「今日、襲った村の奴ら、泣きながら逃げ回りやがってさ!捕まえた女なんて、最初、暴れてさ、俺、二、三発殴られたぜ!?」


「で?どうした、その女?」


「如何もこうも無いぜ!?グラップさんが女は犯さず連れ帰れ!なんて言うからよ、村の子供人質にして、大人しくさせたさ。」


「グラップさんも女に手を出すな!なんて、如何言う事だろうな?二、三人だけでも、俺達に回して欲しいよな?」


「本当だぜ。何でも、連れて来た女達は、儀式?とやらに使うんだと…。」


「儀式ってあれか?グラップさん最近部屋に籠って、一日中拝んでる、あの気味の悪い像だろ?」


「バカ!滅多な事言うなって…。最近じゃ俺達の中からも、あの気味の悪い像の信者が集まって、夜な夜な、怪しげな集会を開いてるって話なんだぞ?」


「うぇ…。マジかよ?グラップさん最近じゃ、支離滅裂な事、口走る時が有るからな…。絶対その怪しげな集会のせいだよな…。おかしく成ったの…。」


山賊の話ぶりからすると、連れ去られた村の女性達は今の所、無事な様だが、安心はまだ出来ない。

しかし、グラップって奴は、どうやら変な宗教にのめり込んで、おかしく成った様だな。

そんな考えを巡らせて居ると、山賊達は食事を取り始めた…。


数分後…。


「スゲー。マジ、毒キノコ、パネェ!…取扱い、気を付けよう!」


食堂には痺れて泡を吹く山賊が量産されていた。

その数ざっと、十数名!ほぼ半数をシビレ茸で無力化出来た。

取り敢えずコイツ等は、放置しておいても、すぐに痺れは取れないだろう。

内側から扉を開けない様に細工を施してから、村人の探索を続けよう。

俺は倒れる山賊を跨いで食堂を後にする。


洞窟内部をさらに奥へと進むと、広いホールに成っている区画に辿り着く。

如何やら、山賊の生活エリアに成っている様だ。

所どころ、寝床用と思しき動物の毛皮などが敷かれている事が分る。

幸い、ホールには山賊は見当たらない。

今頃は食堂で、泡喰ってる最中だろう。

食堂だけに…。


ドオオオオォォォォン!!!


洞窟に突如響く轟音!

すいません!俺がつまらない事言うから…!?

何とも激しいツッコミだ!

ボケに対してツッコミが過剰では無かろうか?

と思ったが、違った…。

突入から15分が経過したのだ。

恐らく今の轟音は、バンスとペロの仕業だ。

俺は、隠密を発動して、近くの毛皮の中に身を隠す事に…、臭っさ!?

毛皮が臭いです…、俺は心を無心に、鼻に栓をして、潜り込む。

暫くすると、奥の方から、数人の山賊が入り口の方へと向かって走って行くのが見えた。

数人の山賊を躱し、俺は奥へと進んで行く。

途中、又扉を発見!しかし、今度は鍵が掛かっている!


「村人は此処か?『開錠魔法(アンロック)!』」


開錠魔法で鍵を開け中を確認する。

人の気配は…、無い。

部屋の中には、剣や、槍、短剣、その他に金貨、銀貨、銅貨、宝石の類に服等が、置かれていた。

恐らく、宝物庫なのだろう。

武器等は、回収しておけば、山賊の抵抗が減るかな?

マジックサイドバッグから、アイテムBOXを取り出すと手当たり次第投げ込み、収納して行く。

これらも、旅人や、サリオン村から略奪された物もなのだろう。

後で、村に復興費用として返却してあげよう。

アイテムBOXに放り込んで行くだけだったので、数分で宝物庫は綺麗に片付く。

改めてアイテムBOXをサイドバッグに収納すると、宝物庫に別れを告げる。


「村人達は何処だ?」


意外と洞窟内は広く、村人達を探し出すのに苦労する。

と、何処からか、シクシクと啜り泣く声が聞こえて来る…。

声の聞こえる方に近づくと広間に行き着く。

通路からソッと覗き込むと、牢屋の檻を確認する事が出来た。


ノラギツネはマスクを購入した。

店の親父「防具は装備しないと意味ないぜ。ここで装備して行くかい?」

⇒・はい

 ・いいえ

ノラギツネはマスクを装備した。

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