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アジト潜入作戦!

~第六十四章~アジト潜入作戦!


此処から先は馬に乗って近づくと気が付かれる恐れが有るので馬を山賊の人達に預け、俺、ペロ、バンスの三人で、夜の森を進む。


バンスは自分が住む森だけ在って、暗闇でも迷い無く進む。

ペロも、暗闇には強いのか、バンスの後を追う。

俺はと言うと…、全くの足手纏いである…。

全くの暗闇の中で、森の中なんて進める訳が無い!

ライティングの魔法を使おうとしたら、居場所が割れるとバンスに怒られた為、点けていない。

時折ペロが俺のサポートをしてくれて何とか進める状況だ!


「ペロはこの暗闇の中、道が分かるのか?」


「はい。ボンヤリとですが…、後、バンスさんの匂いを追って移動していますから…。」


便利な物だと思うよ、ペロの鼻って…。

そんな時、メッセージ画面が現れる!


『スキル:暗視を取得』


暗視取得!キターーー!!

絶妙なタイミング!狙い澄ましてる様にしか思えなく成って来る。

早速、暗視にSPを振り分ける。


「おおっ!?見える!見えるぞ!私にも敵が見える!」


「え!?敵ですか!」


咄嗟に身構えるペロ!


「あ、いや、気のせいの様だ。」


そうですか、と臨戦態勢を解くペロ。

やれやれ、迂闊に、ネタを言う物では無いな…。

まあ、とにかく、スキルのお陰で、暗闇だった森は、月明かりに照らされた様に見える。


「御主人様、急に足取りが軽く成りましたね?」


「ああ、少しコツを掴んだかな?」


途中、ペロのステータスを開き、暗視を取得していないか確認したが、残念ながら取得はしていなかった。

ペロのステータスを確認していると、先行していたバンスが岩陰で歩みを止めた。


「着いたぞ。ここが俺達の…。グラップの本拠地だ。アジトは他にも有るが、村人達を収容するなら、大きさ的に此処しか無い。」


バンスが指し示した方向には、洞窟がぽっかり口を開けていた。

岩陰から除くと、入り口には山賊が二人、門番をしている。


「このアジト、中にどれだけの山賊が居るんだ?」


俺は頭領のバンスに尋ねる。


「そうだな、グラップを除いて…、20人程か…?」


意外と人数が多いな…。


「俺達が正面から攻め込んだ場合、村人達を人質に取られ兼ねない。裏口とか無いのか?」


裏口や、抜け穴が有れば、俺達が壁に成り山賊を抑えて、村人を逃がせるのだが…。


「そんなもん、ねぇよ。天然の洞窟を利用したアジトだからな…。」


バンスから、残念な回答が返って来る。


「なら、やっぱり、正面から忍び込むしか無いか…。村人が何処に捕まっているか、分るか?」


「それなら、アジトの奥に牢屋が有る。恐らくそこに詰め込まれて居るだろう。」


やはり此方の存在を悟られない様に忍び込む他無い様だ…。


「まずは門番の二人を無力化しないと…。」


俺が呟くと、バンスが口を挟む。


「見つかると応援を呼ばれて面倒だぞ?如何にかする当ては有るのか?」


「隠密で背後から近づいて気絶させる!」


「甘いな…。これは忠告だが、殺せる時には、殺しておいた方が良い時も有るぞ。」


「別に、良いだろ、気絶で済むのなら…。」


俺は正直…、この世界に来て、人を手に掛けるのが怖い…。

魔物はまだ良い、その場で、禍根は残らないからな…。

弱肉強食の理と理解は出来る。

しかし、例え悪人でも人間相手と成ると…な。


「まあ、いいさ。ただ、そう言う選択肢も有るって事を覚えときな。」


「ああ、覚えておくよ…。」


「…うむ。門番の一人は俺がやる!ユウシ、お前は、もう一人だ。」


俺はバンスの言葉に頷くと隠密を発動して、見張りの元へと近づく!

門番二人は全く警戒などしておらず、簡単に背後が取れた。

俺は、スキル「気絶」を発動させて、門番山賊の後頭部を殴打する!

反対側では、バンスが門番の後ろから、口を塞ぎ短剣を突き刺す!


「!?フッ、グッ!!」


門番山賊その二は悲鳴を上げる事すら叶わず、事切れる…。

可愛そうな気もするが、元々は、罪の無い人達に危害を加えた報いと割り切る事にしておこう。

気絶して、崩れ落ちる山賊の体を受け止めると、待機していたペロに身柄を受け渡す。

ペロは、森で手に入れて来た蔦をロープ代わりに、山賊を縛って行く。

これで、入り口は制圧完了だ。


「次は、洞窟の中だが、この先、俺一人で潜入しようと思う。」


「ダメです。御主人様一人を危険に合わせられません!」


真っ先にペロが異を唱える。

俺はペロに作戦を伝える事にした。


「良いか、ペロ。この先、洞窟の内部は、狭くて複数人での行動を妨げられる。村人の捕まっている牢屋に辿り着く前に、山賊に見つかってしまうと、村人達に危険が及ぶかも知れない。ここは、俺一人の方が身動きが取り易いんだ、分ってくれ。」


「そ、それは分ります。けど、それじゃあ、一人で飛び込む御主人様が危険です…。」


「いいや、お嬢ちゃん。そうとも限らねえ…。」


俺の事を心配するペロを横に、バンスが作戦を伝えて来る。


「ユウシが潜入後、暫くしてから俺と、嬢ちゃんがアジトの前で騒ぎを起こす!そうすれば中から、様子を見に連中が出て来る。俺達は連中を連れて、森の方へと誘導すれば、少しはユウシの潜入が楽に成るだろう。」


「だが、それじゃあ、そっちが危険に成るだろう?ペロにも無理はさせたくは無い!」


「御主人様、私なら大丈夫です!森の中なら、暗闇を利用して逃げ切る自信は有ります!」


「まあ、そう言うこった。」


得意げにバンスが胸を張る。

確かに、バンスにとっても、森は自分の庭の様な物なのだろう。

ここは、二人に任せてみよう!


「バンス!ペロに何か在ったら…、覚悟しておけよ。」


「ああ、心配するな。こんなガキ相手にどうこうしようなんて思わねえから。」


ガキと言われてペロが少しむくれる。

むくれるペロの頭を撫でてから俺は、山賊のアジトへと潜入するのだった。


スギ花粉A・B・Cが襲ってきた!

 ・たたかう

⇒・逃げる

ノラギツネは逃げ出した!・・・・・・・だが回り込まれてしまった!

スギ花粉の攻撃!

効果は抜群だ!!

ノラギツネは状態異常:鼻水になった…。


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