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ストーンゴーレム討伐へ・討伐完了?

~第三十七章~ストーンゴーレム討伐へ・討伐完了?


状態を万全に整え、残り一体のストーンゴーレムを探す。

が、最後の一体が中々見つからない…。

一旦休憩を取る事にした、ついでに先ほど取得したスキル:視線感知を調べて見る事にする。

視線感知を発動してみると、一人から見られて居る感覚が有る。

辺りを見回すと、俺と同じく休憩を取っている、ボンの視線の中に居る事が分る。

LV2、LV3に上昇させると、メリクス、ガ・ショウ二人からの視線も感じる事が出来る。

どうやらLVを上昇させると、何処から見られて居るのかを最大10人まで感知出来る様だ。

LVを10まで上げた所で気が付く。

視線の数が1…、2…、3…、4…。

一つ多い!

三人分の視線はメリクス達だ。

じゃあ残り1つの視線の先は…。

視線の飛んで来る方向を探すと…。


「あ!居た!みんな!!ストーンゴーレムが居たぞ!あ!?逃げた!?」


三十メートル以上先だったがゴーレムの巨体を発見!

ストーンゴーレムが此方の様子を窺っていたのだろう。

だが此方が気付いた事でストーンゴーレムは岩陰に入り逃げ出してしまった。

俺達は急いでストーンゴーレムの後を追う!

ストーンゴーレムが逃げた岩陰の先は元採掘場と言った感じだ。

ぐるりと10メートル程の絶壁が幅20メートル程の円形を形作っており、出入り口は、入って来た場所ただ一つ。


「バカめ!自分から逃げ場のない所に逃げ込みやがったぜ!」


「ボン!油断はするなよ!」


メリクスがボンに注意する。

先程と同じく、メリクスとガ・ショウがストーンゴーレムの前で攻撃を捌く。

俺は魔法弓で核を直接狙いストーンゴーレムの防御を誘い、攻撃の隙を作る。

止めは先程と同じくボンの魔法だ。

詠唱を終え、チャンスを窺う。


「貰った!!くらえ!!ファイヤーボール!!」


ストーンゴーレムは防御する暇も無く、コアに直接ファイヤーボールを受け行動を停止する。


「…核、回収完了。」


炎が落ち着いた所でガ・ショウが核を回収して戻って来た。


「いやー、大変だったな。今度こそ本当に討伐完了だな。」


「そうだね。早く街に帰ってゆっくりしたいね。」


「…報酬、…期待出来る。」


三人とも討伐が終わった事で嬉しそうだ。

俺も疲れた。

早く街に帰って美味しいご飯が食べたいね。


「さあ!じゃあ今度こそ帰ろうか!!」


ズドオオオオォォォォン!!


突如響きわたる爆音!!

咄嗟に出入り口の方に目を移すと出入り口の方から土煙が上がる!

唯一の出入り口が崩れた…。


ズッシン…、ズッシン…、ズッシン…、ズッシン…。


途轍もなく重い物が歩く音が響く…。

ゴクリと四人そろって息を飲む…。

土煙が晴れると其処にはゴーレムが居た!

ストーンゴーレムでは無い!

土岩の塊だった今までの姿では無く、黒く金属質な体をしている!

そして何よりもストーンゴーレムよりも圧倒的にデカい!!

ストーンゴーレムは2メートル程の大きさだったが、このゴーレムは4メートルは有る。

実質二倍の大きさが有る!!

盗賊の鑑定眼を発動するよりも早くメリクスが声を上げる。


「ストーンゴーレムじゃないよ!!コイツは…、アイアンゴーレムだ!!」


盗賊の鑑定眼を発動する。


『魔物・アイアンゴーレム・金貨4枚』


間違い無い、アイアンゴーレムだ。

顔の部分に一際目立つ赤い宝石の様な核が填め込まれている、まるで一つ目の様で気味が悪い。


「おい!お前ら!不味いぞ!アイアンゴーレムはCランクの討伐魔物だ!俺らじゃ実力も装備面も不足の相手だ!」


珍しくボンが慌てている、それほどに不味い相手と言う訳か…。

しかし、唯一の出入り口はアイアンゴーレムに塞がれ、逃げようにも回りは360度絶壁に囲まれている…。


「ゴーレムを追い込んだつもりが、逆に追い込まれた訳だ…。」


メリクスの呟きと共にボン、ガ・ショウに絶望の色が深くなる…。


「これでもう、戦う以外の道は無い訳だ。覚悟決めろよ、みんな!!」


俺がそう喝を入れると一瞬絶望に浸っていた三人が覚悟の表情を浮かべる!

覚悟を決めたら後は早かった。

それぞれ役割を思い出し、メリクスとガ・ショウが前衛に、ボンが中衛、俺が後衛に陣形を取る!!

メリクスから指示が飛ぶ!


「ガ・ショウ!アイアンゴーレムの攻撃力はストーンゴーレム以上だ!受けずに極力躱せ!ユウシ君!顔に有る核を弓で直接狙い撃って!ボンは隙を見て魔法を叩き込んでくれ!!」


想定外のアイアンゴーレム戦が始まる!!


UPしました。

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