プロローグ
~プロローグ~
「将来、何になりたい?」
誰もが一度は考える自分の将来についての夢、小さな頃はパイロットになり世界中を飛び回りたかったし、パトカーがカッコよくて警察官にも憧れた、テレビのヒーローがカッコよくて何時かヒーローになるんだと思っていた時もあった。他にも色々なりたいものが沢山あったのだが、大きくなるにつれて夢は夢でしかないと言う事を現実が教えてくれる。俺は結局どれ一つ夢を叶える事は出来なかった。
学校を卒業したら社会人としてバリバリ働く・・・筈だったのだが。何となく人生の妥協点を見つけ出して面白みのない生活をバイトをしながら過ごしてゆく日々だったのだが…。
「何でこうなるんだ!?」
森の中を息も絶え絶えに全力疾走で走る。
後ろからはやけに厳つい男達が十人ぐらいで剣を片手に追いかけてくる。
男達はパッと見た所、皮鎧や動物の毛皮を身に着けておりファンタジーでよく見る山賊の様だ。
先頭に立って追いかけて来る、顔に大きな傷が有る男が何か大声で叫んでいる様だが何を言っているのかよく分からない。少なくとも友好的な感じではない。
山賊(仮)一人が弓を構え矢を放つ。
ヒュ…と横を矢が掠め飛んで行き冷や汗が背中を伝うのが分かる。
「俺が何したってんだよ!」
後ろの男たちに文句を言いながら逃げる、俺、確か家でゲームしてた筈なんだけどな?
どうなってんだ?
一体全体何がどうなっているのか?
状況確認の為にも、ここに至るまでの経緯を必死になって思い出す。
初投稿です。