第2話
天の川=ミルキーウェイ。その言われは、どうか お調べください。今の僕の頭の中には、白い……乳の川が流れています。
……僕が、ミルキーウェイ星人?
ははははは! 冗談は、二度までに してください。仏の顔も、何とやら。
僕が全然変わらない顔をしていると、母が父の後押しをした。「嘘じゃないのよ? 守生ちゃん」
はい。冗談二回目。次は怒る。
僕が どうやらポカンとしていると、父は重いタメ息をついた。
「とりあえず言うだけは言っておく。これまでのイキサツを簡単に。信じる信じないは ひとまず後だ。いくぞ?」
……いくぞ、って…………。
どうぞ。
「そこの近所の背犬川。父さんと母さんが新婚ラブラブ真っ最中で、盛りが真っ盛りだった頃、川の中からあるミルキーウェイ星人(以降、ミルキー星人)が出現した。どうやら、空の宇宙船から落ちたらしい。赤子と ともに。その赤子が お前だ。どうやらミルキー星人の星では、宇宙戦争か何かが起こっているのだろう。たぶん。とにかく、その赤子を預かってくれと頼まれた。その顔は真剣だった。すぐ迎えに来るだろうと思っていた……。
……あれから14年。……長いんじゃいっ!!」
……父、いきなりミルキー星人にツッコむ。
「オホン。……で、昨日だ。会社に、連絡が入った」
「えっ、何のっ!?」
「七夕の夜。お前を迎えに行くと。お前の本当の ご両親……ミルキー星人からだ」
「何で会社の番号を……」
「ミルキー電波で調べたんだろう。ミルキービームも出すかもしれない」
えぇえ…………。
「そんな訳でだ。次の七夕の夜。お前自身の決断に任せようと思う。ここに残るか、星へ帰るのか……」
……決まっている。
「ここに残る」
迷いは、ない。
訳の わからん星になんて、興味は、ない!! ……と、思う。
《第3話へ続く》