表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/488

 迷宮造りはボッチイジメっ!?

 長城迷宮。

 迷宮とは名ばかりの、ただの一本道。だがその長さは、『魔王の血涙』を縦断するほどであり、踏破にはただただ時間がかかる。

 各所にある門を開かないと先に進めないが、2つの仕掛けを同時に作動させたり、人間3人分の重さがなければ開かない仕掛けなど、ボッチには過酷な迷宮とも言える。

 危険度は2。




 信頼の迷宮。

 巨大な迷路。長城迷宮の出口から入る迷宮で、入り口が開くのは約3分。その後は3時間経たないと開かない。しかも1度に入れるのは5人まで。これは軍隊等を、少数のパーティに分断するのが狙いだ。

 僕が造った、初めての迷宮らしい迷宮である。

 因みに、入って最初のフロアは回廊であり、扉が閉まると水が流れ込む仕掛けだ。

 モタモタしていると溺れ死ぬ。危険度は4。

 回廊の出口は10あるが、1度開けられた出口は、半日経たないと開かなくなる。

 迷宮には特にこれといった罠はない。危険度も2だ。

 ただ、果てしなく広大で、こちらも踏破にはかなりの時間がかかる。

 おまけに、ここにも誰かと協力しなければ、絶対に先に進めない仕掛けや、トラップもある。


 ここも、ボッチにとっては地獄に等しい迷宮となるだろう。




 レッドキャップを葬った無酸素回廊のついでに、大陸を分断した。


 以前から考えていた、長城を造り上げ、ダンジョンらしい迷路もついでに造った。構想としては、この長城迷宮には空を飛べる魔物なんかを放ちたい。『召喚』で呼べるんだけど、しばらくはこのままで。


 信頼の迷宮に関しては、本当にただの足止めだけの目的で造った。こちらも、出来れば魔物を放ちたい。

 パイモンから聞いた話を参考に、ちょっと考えていることもあるし。



 『マスター、この2つのダンジョンも危険度が低いですね。回廊は少し危険度が高いですが。

 もしかして、今回も危険度に現れない危険が潜んでいるのですか?』


 「まぁね。それより、そろそろボイラーとか造っていい?」


 『はぁ………。結局それですか………』


 なんだよー、いーじゃんか、ボイラーくらい。

 確かにアンドレは、スマホだから風呂の恩恵には授かれないだろうけど、風呂ってのはある意味、地上に顕現する天国なんだぞ?


 パイモンだって、お風呂があると聞けば大喜びするはずだ。絶対にっ!!


 『まぁいいでしょう。レッドキャップも始末しましたし、侵入者対策もとりましたからね』

 「よっしゃあぁぁぁ!!」


 良く考えたら、何で僕がアンドレにお伺いをたてながら風呂を造ってるのか良く分からないけど、そんな事は今どうでもいい!

 これで今日は風呂に入れる。それでいい。それだけでいい。




 早速ボイラーに取りかかる。

 大浴場の床から2mくらいの高さから、隣に部屋を造る。大きな物ではない。部屋を大きくすれば、それだけ熱エネルギーのロスがデカくなる。縦1m、横幅8m、奥行き8m程の空間を造り、そこに水道管を繋げる。

 そのボイラー室の床から、風呂に繋がる管と、蛇口やシャワーに繋がる管を通す。勿論、両方冷水も出る。

 さて、問題はこれからだ。


 属性の付与である。


 ボイラー室に火属性を付与するにあたり、注意すべき点はまず、火力だ。

 火力が強すぎて、ボイラー室で蒸発したりすれば、あっという間に大惨事だ。ダンジョンであるボイラー室自体は無事だろうが、管で繋がっている風呂は酷いことになる。


 だからまず、ボイラー室より先に湯船に火属性を付与して実験してから、行うことにする。

 理想を言えば、50℃以上に上がらないようにしたい。


 まずは、水を造って浴槽に張る。不純物の欠片もない、完全なH2Oだ。

 そして、僕は緊張も露にスマホの操作をする。


 ここで失敗すれば、僕の安らぎは泡沫の夢。なんとしても成功させなければ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ