まだシリアス(?)は続きます。
段々文字数が増えていく不思議。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
しかし転機が訪れた。霊能力者も含む能力者達が立ち上がり超能力者解放のための組織を設立したのだ。
組織は当時はいくつもの国にあった超能力者研究施設を襲撃、超能力者を解放。全研究施設を破壊した後、能力者のための≪王国≫建国を宣言したのが8年前。以降人間と能力者のいがみ合いが一部の国・地域を除いて続いている。
日本は≪王国≫のNo.1の≪王≫の生まれた地であるために、人間と能力者達は特に抗争を起こしたりもしていないし、奪われた人権も他の国に比べ比較的与えられている。
そこで≪王≫は考えた。各地の抗争で≪能力者≫は疲弊し、また人間たちに復讐をと≪王国≫から去っていく者たちも増え、≪能力者≫は確実に減っている。日本でどうにか数を増やせないか、と。
そして新たな制度を創りだした。従来の死亡率の高い薬を改良、候補者としての適性の低い者でも超能力者となれるよう準能力者という超能力者の前段階を創ったのだ。それが5年前。
準能力者制度以前の超能力者を初代組、以後の能力者を二代目組と呼ぶ。というのも、初代組と二代目組では薬の危険度の違いから能力の圧倒的な違いが現れたのだ。現在、能力者のランクはSS、S、A、B、C、Dと分かれているが、Bランク以下は多くはが二代目組でAランク以上の超能力者は二代目組からはほんの一握りしか出ていない。ちなみに俺は最後の初代組だ(つまり俺はAランク以上。Aランク以上は世界に今は100人もいない。実は俺、結構すごい)。
そして将来超能力者として有望そうな候補者の発見を行うために創られた施設が日本にある。ここ、皇陵高校の事だ。
皇陵高校は職員は1/3程度が能力者関係者。生徒は多くは候補者或は能力者関係者だが世間的にはただの進学校である。
というのも、能力者は能力を使用する際に頭でなにやら計算かなんかをしているらしく、候補者の段階で基本頭が良い。
また、俺達の王様のお師匠様が世界一といっても過言でない財閥・シェンクナイの関係者らしく、例えうまく進学できなかったとしてもシェンクナイの関連社に就職できるし、シェンクナイと繋がりを求めている名家も入ってきたりする。結果進学校として有名になった。
で、俺がそんな有名進学校に転校してきたのには勿論理由がある。
仕事だ。
何度でも言おう。仕事だ。
有望候補者を発見できるのはランク上位能力者だけである。そのために≪王国≫から上位能力者がこの学校に送られる。もの凄く重要な仕事だ。確かに重要な仕事だ。
でも俺じゃなくても良いよね別に。え、なんで俺?
自分で言うのもなんだけど俺上位能力者どころか超上位能力者だよ?≪王国≫のいわば王族的立ち位置にいる人だよ?今まで≪王国≫の運営やってきたの誰だと思ってんのあの人は。
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