表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

平穏な学校生活

闘技会の2日後、通常授業が再開した。

無論どこのクラスも全員が出席して


「るわけないよねー。これでも高校卒業してんだし、今更授業とかダルすぎるわぁ」


一人呟いてみる。誰かに聞かれたらヤバいけど、近くに誰の気配もないし大丈夫だろう。

サボると言えばやっぱり屋上。漫画の読みすぎかもしれないが、定番は大事だ。

屋上へ繋がる扉には鍵がかかっていたが少し力を入れたら壊れた。わずかに錆びついて開けにくい扉を力を入れて開ける。


「うわ、眩しっ」


風が通っていて気持ちいいが、光が眩しい。きっとここが俺の定位置になるだろうから、何か対策をした方がいいだろう。

だるいから今はわずかにある影の上に寝転がる。あぁーなんか男子高生な青春してるっ!

一人ホクホクな気分でいざ寝ようとした時、


「姫宮響!転校早々無断欠席とは何事だ」


邪魔されました。誰だよ。


「もぉ誰?俺たった今から寝ようとしてたんだけど。みてわかるでしょ。邪魔しないで?」


首をかしげながら言ってみるが、俺男だ。どこぞのチワワじゃないし、可愛くないな。相手に悪い事した。吐き気がしていないだろうか。

相手を見るとぶるぶると震えている。え、そこまで気持ち悪かった?顔は良い方だから不細工がやるよりは全然良いと思うんだけど、ダメか。


「貴様ぁ……!噂の転校生がどんなものかと来てみればただの軽い男ではないか!試合では態度が紳士的だし、あれだけの能力者だから中身もきっと立派だろうと思っていた!」


震えていたのは怒り故のようだが、なんか喋りが古風で鬱陶しい。五月蝿い。勝手に妄想を押し付けられてる。


「あのさぁ、俺の質問に答えてもらってないんだけど、あんた誰?ぎゃーぎゃー煩いし。氷漬けにするよ?」


にっこりと笑いかえると相手は少し落ち着いたようだ。顔色が悪くなったとか、後ずさったとか、そんなことは無視する。


「……っ、授業や大会以外での能力の使用は基本的に認められていない。俺は風紀委員だ。すぐに授業に戻ってもらおう!」


ちょっと殺気出しただけで怯んでたのに強がってる。若いねぇ。でも授業なんて出る気は欠片もない。


「ここで重要視されるのは学力なんかじゃなく戦闘における制御力。あれだけ制御力を持ってる俺に授業の必要があると思うの?」


この委員は昨日の俺の試合を見ていたようだからわかるだろう。

相手をするのも面倒だしどこか違う所でサボろう。俺はそう決めて校舎内へ向かう。


「さっき俺は能力の使用は基本的に認められないと言ったな」


まだ言いたいことがあるようだ。しつこいけど俺は優しいから立ち止まってあげるよ。

立ち止まって相手の言葉を待つ。


「風紀委員は警告を無視された場合、能力の使用を認められている」


言って俺へ水の弾丸を放つ。が、遅い。一之瀬達、男は速度が云々言ってなかったっけ。準能力者を過大評価しすぎてたのか。。


「俺の事、なめてる?」


言って、一気に委員との距離を詰める。反応も遅い。身体自体があんまり性能良くないみたいだ。首を掴んで持ち上げる。


「能力が使えないことが君と俺との戦いにおいて、俺にとってのマイナス要素にあると思ったのかな」


問いかけるが答えない。見てみると息が苦しくて何も言えないようだ。このまま放すのもなんか癪だしどうしようかと思っていると、屋上の扉が開いた。見ると何人かの生徒がいる。腕章から察するに、風紀委員のようだ(察するにっていうかまんま書いてある)。


「助かったね。今回は見逃すけど、次はないよ?」


委員君の耳元で囁いて、手を放した。彼は地べたで咳き込んで、仲間たちが傍にやってきている。そんなことより今の俺、悪役みたいなこと言ったよね。きゃー!

今ならみんな彼に気を取られているだろうからと扉に向かう。と、やってきた子達の中の一番各上そうな子が邪魔をしてきた。


「転校早々から生徒に暴力ですか」

「……やだなぁ。向こうから吹っかけてきたんですよぉ。正当防衛ですー」


てきとーになんかを返して俺は屋上から立ち去った。うーん、まだ昼には早いけど食堂で寝てようかな。そうしよう。

誤字などありましたら連絡を宜しくお願いします

感想とかもあったらうれしいです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ