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帰り道、はなし話  作者: vastum


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「容疑者Xの献身」

「今日さ」


「なに?」


「さっきコンビニの前でさ」


「うん」


「めちゃくちゃ考え込んでる人いた」


「電話?」


「いや」


「じっと立ってた」


「それで本?」


「うん」


「ヒント出す?」


「どうぞ」


「数学」


「うん」


「天才」


「うん」


「あと」


「うん」


「事件」


「……」


「分かった?」


「容疑者Xの献身」


「正解」


「東野圭吾」


「読んだ?」


「昔」


「結構重いやつ」


「そう」


「ねえ」


「なに?」


「誰かのために」


「うん」


「何かするってさ」


「うん」


「どこまでできる?」


「……」


「考えてる?」


「うん」


「たぶん」


「うん」


「思ったより」


「うん」


「できる」


「なるほど」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「少し」


「少し?」


「うん」


「怖い」


「なんで?」


「大きい」


「……それ分かる」


「容疑者Xもさ」


「うん」


「かなり」


「そう」


「全部かけてる」


「ねえ」


「なに」


「もしさ」


「うん」


「誰かのために」


「うん」


「嘘つく?」


「……」


「どう?」


「うーん」


「うん」


「小さい嘘」


「なるほど」


「大きいのは?」


「……難しい」


「……」


「それ」


「うん」


「普通」


「そう?」


「うん」


「普通が一番」


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