「博士の愛した数式」
「ねえ」
「なに」
「数字って好き?」
「急だね」
「文学」
「ヒントある?」
「うん」
「数学」
「うん」
「しかも」
「うん」
「記憶が短い」
「……」
「分かった?」
「博士の愛した数式?」
「正解」
「小川洋子」
「そう」
「読んだことある?」
「少し」
「博士」
「うん」
「記憶が八十分しか持たない」
「そうそう」
「でも」
「うん」
「数学は覚えてる」
「不思議だよね」
「ねえ」
「なに」
「数字ってさ」
「うん」
「冷たくない?」
「冷たい?」
「うん」
「感情ない」
「なるほど」
「でも」
「うん」
「博士は」
「うん」
「すごく大事にする」
「確かに」
「数式」
「うん」
「美しいって言う」
「それ面白い」
「そっちは?」
「私は」
「うん」
「少し分かる」
「ほんと?」
「うん」
「規則」
「うん」
「きれい」
「なるほど」
「ねえ」
「なに」
「もしさ」
「うん」
「この帰り道」
「うん」
「数式だったら」
「数式?」
「うん」
「どうなる?」
「難しい」
「考えて」
「うーん」
「うん」
「一定」
「一定?」
「うん」
「歩く」
「うん」
「話す」
「うん」
「歩く」
「……」
「それ」
「うん」
「確かに数式っぽい」
「でも」
「うん」
「毎回」
「うん」
「少し違う」
「なるほど」
「それ」
「うん」
「数学じゃない」
「なんで」
「予測できない」
「……」
「確かに」




