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「吾輩は猫である」
「ねえ」
「なに」
「昨日ふと思い出したんだけど」
「うん」
「猫の小説」
「猫?」
「うん」
「しかも有名」
「それは分かる」
「なに」
「吾輩は猫である」
「正解」
「簡単すぎた?」
「有名すぎる」
「読んだことある?」
「全部はない」
「長いからね」
「でも」
「うん」
「猫の視点って面白い」
「確かに」
「人間観察してる」
「うん」
「結構辛口」
「ねえ」
「なに」
「もしさ」
「うん」
「猫から見たら」
「うん」
「人間ってどう見えると思う?」
「難しい」
「うーん」
「うん」
「変」
「変?」
「うん」
「なんで」
「だって」
「うん」
「同じこと毎日してる」
「なるほど」
「しかも」
「うん」
「忙しそう」
「確かに」
「ねえ」
「なに」
「猫ってさ」
「うん」
「自由そうじゃない?」
「そう見える」
「でも」
「うん」
「ずっと一人」
「確かに」
「どっちがいいんだろう」
「自由」
「うん」
「それとも」
「うん」
「誰かと一緒」
「……」
「どうしたの」
「ちょっと考えてた」
「なに」
「猫だったら」
「うん」
「この帰り道」
「うん」
「どう見えるかな」
「うーん」
「うん」
「不思議な人間」
「不思議?」
「うん」
「毎日歩いて」
「うん」
「ずっと話してる」
「……」
「それ」
「うん」
「確かに変かも」
「でも」
「うん」
「悪くない」




