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帰り道、はなし話  作者: vastum


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「悪意」

「今日さ」


「なに?」


「さっきさ」


「うん」


「ちょっと変な空気あった」


「どこで?」


「駅前」


「どういう意味?」


「二人で話してるのに」


「うん」


「なんか険しかった」


「それで本?」


「そう」


「ヒント出す?」


「どうぞ」


「作家」


「うん」


「事件」


「うん」


「あと」


「うん」


「理由」


「……」


「思いついた?」


「悪意」


「正解」


「東野圭吾」


「読んだ?」


「昔」


「動機の話だよね」


「そう」


「ねえ」


「なに?」


「人ってさ」


「うん」


「なんで怒るんだろう」


「……」


「難しい?」


「少し」


「どう思う?」


「期待」


「期待?」


「うん」


「裏切られる」


「なるほど」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「言葉」


「言葉?」


「うん」


「ちょっとした」


「……」


「それある」


「悪意ってさ」


「うん」


「大きいものじゃなくて」


「うん」


「小さいのかも」


「……」


「それ怖い」


「ねえ」


「なに?」


「もしさ」


「うん」


「悪意ないのに」


「うん」


「誤解されたら」


「……」


「どうする?」


「説明」


「それで?」


「伝わらないこともある」


「……」


「そっちは?」


「私は」


「うん」


「少し待つ」


「待つ?」


「時間」


「……」


「それ」


「うん」


「ちょっと大人」


「そう?」


「うん」


「帰り道」


「うん」


「ゆっくり話せる」


「……それは確かに」

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