忖度ガミサマ
神様に、好きな美女ができた。
可愛すぎる美女。
美しすぎる美女。
しかし、美女の運命は、そんなにいいものではなかった。
そう決まっていた。
生まれたときから、そう決まっていた。
でも、いい運命になってもらいたい。
有意義な、人生をまだまだ過ごし続けてもらいたい。
だから、運勢を変えようとした。
別に変えることは、駄目ではない。
でもそれは、他の人の運命も変えてしまうことになる。
それは、他人の運勢を、下げてしまうことにもなり兼ねない。
忖度して運を与えようとしている神様だったが、葛藤がスゴかった。
葛藤に、押し潰されそうになった。
そんなとき、宝くじのようなものが当たった。
神様にとっての、宝くじのようなものに、当選した。
それは、何でも夢が叶えられるもの。
神様は、迷わなかった。
神様はすぐに、美女に忖度する道を選んだ。
誰の運勢も、下げることなく、神様は美女に、幸せな人生を与えた。