表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
都市伝説から逃げ切るには……  作者: こーぷ
パクト
86/101

86話

 オカが事務所の扉を開く。


「おはようございます」


 事務所内には、プル、ヒューズ、ダルマ、フィブの四人が居た。


(パ、パークさんが居ない……)


 身体の大きいパークが居ない為、事務所内は、大分スペースが空いた様に思える。


(そうか……でも、しょうがないよな。命を賭けろとは言えない……)


 オカが少し寂しい気持ちになっていると、後ろの扉が開きパークが入って来る。


「おーす、オカも来たのか。なんだかんだ全員揃ったな!」


 オカは後ろを向きパークの顔を見ると、屈託の無い笑顔をオカに向けていた。


「おはようございます!」

「お、おう?」


(はは、やっぱり全員居てこそのパラノーマルだよな!)


「ふふ、これで全員揃ったわね?」


 プルの言葉を聞き、全員が視線を向ける。


「最後にもう一度言うけど、別に今回の件に参加しなくても、本当にいいのよ?」

「はは、今更だぜプルさん!」

「パークの言う通りです」

「お、俺はヒューズさんに付いていくだけです!」

「終わったら美味しいもの奢って……」

「俺はマサオさんの都市伝説に決着付けたいです!」


 全員の気持ちを再度確かめたプルは一度大きく頷くと、話し始める。


「皆んなの気持ちは分かったわ。もうこれ以上は聞く気無いから安心して」

「「「「「はい!」」」」」

「それに、フィブちゃん安心して頂戴。これが終わったら飛びっきり美味しいご飯をご馳走するわ」


 フィブは無言で両手を上げて喜ぶ。


「それじゃ、夜までの間に色々と準備をしましょうか」


 こうして、パラノーマルの面々は夜の為の準備を行った。

 なんだかんだ、色々と準備をしているとあっという間に夜になり、先日アケミやソラタ達と遭遇した場所に到着する。


「おいおい、これどういう事だ……?」


 現場に到着して、一言パークが呟いた。


「な、なんでこんなに人が居るんですか?!」

「いっぱい……」


 そう、ダルマが言う通りオカ達が現場に到着した時には既に6人程の人間が集まっていた。

 すると、一人の男がこちらを見てプルに声を掛けて来た。


「お!? プルさんじゃん! すげーテレビで見るより更にきれいじゃん」


 軽薄そうな男が一緒に来た友達に声を掛けている。


「おい! プルさんが居たぞ!」

「まじか!」


 男の声に友達だけでは無く他の者達まで集まって来る。


「あ、貴方達はどうしてここに?」


 戸惑いながらもプルはここに居る理由を6人に聞く。


「あぁ。昨日の夜中に掲示板で書き込みがあったんですよ」


 プルの声に応えたのは大きなカメラを持っている人物であった。


「書き込み?」

「はい。ちょっと待ってください」


 そう言って、男はタブレットを弄りプル達に掲示板を見せてくれた。


「ここに、ホラ」


 カメラマンが指を指した先には確かに、今日のこの時間に都市伝説の真相が……的な書き込みがされていた。

 その書き込みを見た後にパラノーマルの全員がオカに視線を向けた。


「いやいや、俺じゃ無いです!」


 オカは全力で首を振り否定する。


「オカ君じゃないの?」

「ち、違いますよ! 流石にこんな危ない所に他人を集めませんよ!」

「確かに、そうよね……」

「なら、一体誰が……?」


 その答えを知る者は誰も居ない。


「それで貴方たちは都市伝説について調べる為に来たのかしら?」

「僕はそうですね」


 カメラマンの男が大きいカメラを構えて応える。


「俺らはどっちかと言うと肝試し的な感じだよな?」

「あぁ、なんか面白そうだし」

「アタシ知っているよ! 都市伝説なんてウソなんだよ?」

「あはは、アンタ怖がってたもんね」


 軽薄な男達の連れなのか、女二人は笑いながら今の現状を楽しでいた。


 そして、最後の6人目の男がプルに話し掛けて来る。


「いやー、貴方に是非一度お会いしたかった」


 胡散臭い笑みを浮かべて近付いて来た男は懐から名刺を取り出し、プルに渡す。


「私は、貴方と同業で記事などを書いているフリーの者です」


 ニヤニヤとした笑みを張り付けてパラノーマルのメンバーを一人一人見回す。


「それにしても、フリーの記者から会社を立ち上げて、いきなり有名になるなんて羨ましいですなー!」

「いえいえ、たまたま運が良かっただけで、金銭的には厳しい状況が続いています」

「またまた、ご謙遜を!」


(なんだ、コイツ?)


 男はプル達に自己紹介を始める。


「私はカンジと言う者です。以後お見知りおきを」


 そう言うと、プルだけでは無く全員に名刺を配り始める。


「カンジさんも、掲示板でここの事を?」


 ヒューズがカンジに話し掛ける。


「えぇ。我々の仕事は情報が命ですからね、常に話題の最先端にはアンテナを張っております」


 そして、最後にフィブに名刺を渡そうとするが……


「名刺よりお菓子が良い……」

「え、えぇ?」


 フィブの言動に困惑するカンジは、フィブを無視して、話し始める。


「皆さんも、掲示板を見てでしょ? それか別の情報網でもあるんですかね……?」


 カンジは探る様にプルを見る。


「テレビでもプルさんは都市伝説の事を仰っておりましたが、どんなに探しても情報が無かったんですよ……まさかご自身で考えてりとかしてませんよね……?」


 プルの返答を少し待つが、何も話さないと思ったのか直ぐに戯ける様に話す。


「あはは、冗談ですよ! こうして冗談も言えないと知らない人かに良い話とか聞けないですからね」


 プルを始め、パラノーマル全員がカンジという男を怪しんだ……


 すると、軽薄そうな男達の声が聞こえて来る。


「お、おい! なんだよこれ!!」

「すげぇー!!」

「アタシ知ってるよ、これブラックホールしょっ!」

「あはは、アンタ馬鹿だね。こんな場所にそんなもんあるはず無いでしょ」


 声の方にオカは視線を向けると、確かに小型のブラックホールみたいなのが見える。


(なんだ、あれ……?)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ