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都市伝説から逃げ切るには……  作者: こーぷ
パクト
76/101

76話

 オカが見ているテレビには四人の人間が写っていた。

 まず、進行役の男が一人。評論家で有名な者が一人、殺人についての専門家が一人と、パラノーマル社長であるプルである。


「それでは、昨夜も二人の死体が発見されました。これで三日連続の事件であり、今回の一連の犠牲者としては合わせて八人となりましたが、その事に対して皆さんから意見を聞いていきたいと思います」


 一通り事件の流れを説明した後に進行役がゲスト達に話を聞いていく。


「先生は今回の事件どの様に見ますでしょうか?」


 評論家がマイクに口を近づけて話し始める。


「これは相当な知能犯の仕業ですよ。いくら、警察が無能だとは言え、八人が同じ場所で殺されているのに何一つ証拠が見付からないなんて」


 いつもの様に辛辣なコメントをする評論家に対して専門家が話し始める。


「先生が知能犯だと言う気持ちは分かりますが、これは本当に人間の仕業では無い可能性があります」


 次は専門家の言葉に対してプルが話し始める。


「えぇ。ですから今回の件は都市伝説なのです」


 プルの言葉を聞き殆どの者が押し黙るが、評論家だけはプルに対して意見を言う。


「キミ、またかね! 都市伝説などと言う突拍子の無い事を言うんじゃ無い!」

「先生は昨日もそうでしたが、頭が硬いのです」

「何を言う! 都市伝説なんてモノを信じる奴がキミ以外に居るのかね!?」


 徐々にヒートアップする評論家を落ち着かせる為に、進行役が話を進める。


「さて、それでは視聴者から、かなりの質問がありましたので、三人に応えて頂ければと思います」


 それからは、何個か評論家と専門家が答えた後にプルに対しての質問を進行役が読み始めた。


「それでは、最も多かった内容をプルさんにお聞きしたいと思います」


 進行役の言葉を聞いて、評論家の表情が歪む。


「プルさんは、都市伝説などを疑っていますが、具体的にはどの様な都市伝説なんですか。と言う質問がリアルタイムでどんどんと集まっております」


 質問に対して、プルは何個か説明をし始めた。


「まず、今回の事件では二つの殺され方があるのは皆さんお気付きでしょうか?」

「ハッ! そんなのは分かっているに決まっているだろ」


 評論家のチャチャを無視する様に話を続けるプル。


「では、二つの殺され方と一緒で二つの都市伝説が動いているのはお気づきですか?」

「二つの都市伝説とはなんでしょうか?」


 次々と視聴者が増えている為、テレビ局はどんどんプルにカメラを回している様だ。


「簡単に言いますと、今回の都市伝説は、とある出会い系サイトと動画サイトが関わっております」

「そのサイト名は教えて頂けるのでしょうか?」


 進行役は視聴者が気になる質問をプルに投げ掛ける。


「いえ、サイト名を言ってしまうと、そのサイトに迷惑が掛かると思いますので伏せようと思います」


 テレビ局の人達は残念そうな表情をするが、それでもガンガン視聴者が増えている為、直ぐに持ち直す。


「それでは、その二つのサイトと二つの都市伝説はどの様な繋がりがあるんですか?」

「はい、まず一つ腹の中に石を詰め込んで殺す方の事件と出会い系サイトは関係性があります」


 プルの言葉にテレビ局全体が聞き入る様に静かになる。


「どの様な関係が?」

「腹の中に石を詰める方の事件の犯人が、その出会い系サイトを使用しているのです」


 その言葉を聞いてテレビ局のスタッフがプルにカンペでサイト名を是非教えてくださいと書いた紙を見せる。

 だが、プルは首を左右に振るだけである。


「その出会い系サイトと犯人が繋がっているのは分かりましたが、都市伝説とはどう繋がっているのでしょうか?」

「はい。都市伝説の内容には犯人が出会い系サイトを利用して次のターゲットを狙っているとあります」

「なるほど……では、犯人はその出会い系サイトに登録されていると言う事ですね?」

「都市伝説ではその様になっております。なので私達パラノーマルのメンバーは犯人のアカウントを探していますが未だ見つける事は出来ていません」

「なるほど。アカウントに使用している名前も分かりませんか?」

「こちらも定かではありませんが、恐らくアケミと言う名で登録されていると思われます」


 プルの話を聞いた評論家が口を挟んで来た。


「ハッ! 結局何の証拠も確証も無く唯の妄想だろう」


 評論家が悪態を吐く。


「そ、それではもう一つの都市伝説についても教えて下さい」


 進行役がもう一つの都市伝説をプルに聞く。


「はい。もう一つはある動画サイトに謎の男が映り込むという都市伝説になります」

「謎の男ですか?」

「そうです。動画投稿者な身に覚えの無い男が自身の動画に映り込み、徐々に投稿者に近付いて来て、最終的に投稿者が殺されるという都市伝説です」

「なるほど。では手の指が無くなっている方が、そちらの都市伝説ですか?」

「えぇ。そこで皆さんにお願いがあります」


 急にプルがカメラ目線になる。


「もし、今言った都市伝説の犯人を出会い系サイトや動画サイトで見付けられたらパラノーマルまで教えて下さい」


 プルはカメラに向かって深々とお辞儀をする。

 その後、評論家が何やら話そうとする時に進行役が次に話を進めてしまう。


「お時間の関係上本日はここまでとなります。皆さん本日はありがとうございました」


 三人が頭を下げて、テレビのCMに入った。


「プルさん、とんでもない事言ったな……」



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