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都市伝説から逃げ切るには……  作者: こーぷ
パクト
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51話

 鉄パイプでドアノブの様な物を叩き壊す為にオカは何度も振りかぶっては勢い良く振り下げるを繰り返した。


「オカその調子で頑張れ!」

「オカ、ファイト……」


(なかなか、壊れないな)


 何度も何度も、叩き続けていると鈍い音がして、見てみると扉からドアノブや鍵などが外れていた。

 その瞬間三人からは拍手が起きる。


「お疲れ様。結構固かったわね」

「扉の鍵を叩き壊すのってこんなに大変だと思いませんでしたよ」


 疲れたのか、オカは持っている鉄パイプを支えの杖にする様に体重を預けている。


「ふふ、早速入ってみましょうか」


 鍵を壊した扉に手を掛けて無理やり開ける。

 

「うーん、見た感じは何も無さそうね……」


 扉を開けると先程と同じ様な間取りになっていた。


「ここにも、何も無さそう……」

「と、とりあえず探しますか?」

「そうね」


 部屋には大きめのロッカーなどもある為オカ達は確認する事にしたらしい。


(うーんと、何かあるとするならこのロッカーとかだよな……)


 部屋内には何個かロッカーが設置されているが、オカはその中でも一番大きな物をを確認しようとロッカーの前まで移動した。


「あれ?」


 ロッカーの扉をガチガチしたが、どうやらロッカーにも鍵が掛かっている様だ。


「どうかした……?」

「いや、このロッカーにも鍵が掛かっているんだよ」

「貴重品でも入っているのか?」

「その可能性もあるわね」


 オカは再び三人の目の前でロッカーの鍵を壊す。


「ふぅ……ロッカーと言っても結構シッカリした鍵が付いている物ですね」


 ロッカーの扉がベコベコにしながら、なんとか壊したオカはロッカーに手を掛けて開け放つ。


「「「「!?」」」」


 ロッカーを開けると、ナニかがドサリと音を立ててロッカーを飛び出て来た。

 それを咄嗟に避ける為にオカは尻餅を着きながらも後ろに倒れ込む様下がった……


「いてて、何が入っていたんだ……?」


 オカが後ろに尻餅を着いたと言うのに、誰一人として心配せず三人の視線はロッカーから飛び出た、あるナニかに向いていた。


 そして、オカも、そのナニかを見る……


「な、なんだよこれ!?」


 オカはそのナニかを見た瞬間に尻餅を着いたまま更に後ろに下がり続けて部屋の壁にぶつかる。


「酷いわね……」

「だ、誰がこんな事したんだ!?」

「……」


 三人もオカ同様、ナニかを見た瞬間後ろに下がれる限界まで下がったので皆が背中と壁がくっ付いている。


「もしかして、本当に都市伝説があるのか……?」


 オカの呟きに他の三人の身体が強張る。


 そして、オカ達が見つけた、そのナニかとは……死体だった……


 その死体は女性であり、全身のあらゆる箇所に穴が空いて、少し前に殺されたのか、皮膚などもただれていた。


「これって……」


 そう、この殺され方は、まるで都市伝説パクトと類似しているのだ。


「ま、まってくれ。ならパクトは本当の話だったのか?」


 ダルマが取り乱す様に話し始めた。


「だ、だって、ただの噂話なんだろ?」

「マサオさんの時だって、そう思ってたけど、実際は……」


 オカとダルマが話している傍らプルだけは冷静に死体や周囲を確認する。


「服装や体格で女性と分かるけど、個人の判断は難しそうね……」


 死体の顔面には無数の穴が空いており、個人の特定は不可能であった……


「ちょ、ちょっと待ってください。話を整理したいんですが」


 ダルマは自身を落ち着ける意味でも今の現状が、どういう状態なのか認識したいらしい。それに対する反対意見は出ず、皆が同じ事を思っているのだろう。


「よし、それじゃまずこの死体に関してだけど、都市伝説パクトに出て来る女性や殺され方が同じに見えるな」


 オカが死体を見ながら話す。


「そうね。あの都市伝説が本当ならこの女性は話に出て来た女性の可能性もあるわね」

「た、確かに。死体自体も腐り掛かっているのか、皮膚とかは溶けていますね」

「そして、物凄く臭い……」


 先程までは死体に驚き気付かなかったが、今は相当臭いが漂って来て強烈な悪臭を放っていた。


「なんで、殺されたとか、本当に都市伝説なのかは分からないけど、これは警察に電話した方が良さそうですね」

「そうね。ここから出て直ぐに警察に電話しましょうか」

「さ、賛成です!」

「私も……」


 オカ達四人は、現場維持をする為に、なるべく部屋内の物などを動かさないで部屋を出て直ぐに警察に電話する。


「ここ電波が通ってないわね……」 


 プルの言葉に各自がスマホを取り出して試してみるが同じ様に警察に電話が出来ない様だ。


「一度外に出ないとダメそうね」 

「なら早く外に出ましょうか」


 四人が工場内から外に出ようと歩き出す瞬間……


「え……?」

「ま、まただ……」


 静かな工場内でオカ達とは違う足音が聞こえて来た。


「さっきは逃げたけど、ここの事を教えてあげた方が良いわね」


 足音は階段を登っているのか、普通に歩くより足音が伸びる感じで鳴り響いていた。


「や、やめた方がいいのでは……?」

「お、俺もオカに賛成です。やめといた方が……」

「どんな人か分からないから危険……」


 そして、足音の正体が階段を登り切り姿を現した……


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