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ふたり一組でモルモット探しだ。
第一階層ならばひとりでも行動できるが、なんらかのトラブルに巻き込まれると厄介なので二人一組で回ることにした。
これをクリアすれば、念願のコネクションができるかもしれないのだ。
シュンは探しに探した。
ネズミ一匹、この階層に放置すればあっという間に死んでしまうかも知れない。
いや、知れないではないだろう。
第一階層はそんなに甘い場所ではなかったはずだ。
シュンは急いだ。
他のメンバーも急いだ。
結果として、逃げ回るネズミを捕まえたのは斥候のルウだった。
「なんかワイルドドッグに追いかけ回されていたので、そいつらを倒したら懐かれたみたいで、あっちから駆け寄ってきましたよ」
「なんにせよ、飼い主に戻せるな」
当然ながら通常なら探索者ギルドからモルモットは依頼主に返却される。
そこを曲げて、依頼主と面会したいと申し出たのは新進気鋭の探索者パーティ『アマゾネス』。
探索者ギルドとしても無視できる存在ではない。
“マスターブドウ”シュンと言えば単騎で第四階層に到達できる猛者だし、そのパーティメンバーもつい最近、第三階層を突破した。
第三階層を突破できるパーティはこの探索者ギルドにおいて1割にも満たないのだ。
よってこの我儘は受け入れられ、異例となる依頼主との面会が叶えられたのだった。




