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ヒリつくような戦いがしたい。
ギリギリで、血も流して、命がけの戦いをしたい。
それがシュンの今の望みだった。
【多目的スポーツ者】は強すぎた。
装甲のおかげで傷一つつかず、また格闘による攻撃も凶悪の一言。
他にも【カメラ記憶】【ナビゲーション】【全周視界】などチートスキルをこれでもかと盛っている。
これらをすべて使って、ようやく勝てる相手を探しているのだ。
パーティが自分のソロよりも弱いのでは、意味がない。
もっとパーティを鍛えなければ。
それが今のシュンの考えだ。
第三階層。
相変わらず魔法が厳しい。
しかし順調に耐性により軽減できてきている。
今では前衛ふたりは軽減できるので、魔法は回避せずに受ける方針になっている。
後衛に防具が行き渡ったら、回避しはじめるのだろう。
シュンは期待を胸に膨らませながら、拳を振るう。
格闘のレベルが3で止まって久しい。
それは鋼鉄の肉体に甘んじているからで、技量の向上をサボっているからだ、と思っている。
いや、どうもスキルレベルといのは5が最大という風潮があるから、3あるということは中堅だ。
シュンはそういう意味では頑張っているわけだが、レベル4の壁は厚い。
パーティで戦うときはできるだけ格闘を意識して戦っているが、シュンの格闘レベルは上昇しない。
数年がかりで上げるものなので、仕方がないのだが……。
シュンは強さに飢えていた。
自分の強さの向上にも、敵の強さの向上にも。
ダンジョンはいい。
深く潜れば、少なくとも敵は強くなるのだから。




