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シュビレナのパーティ加入でまた一波乱あったが、シュビレナは年齢の割にしっかりしており、何より魔術師として優秀だった。
斥候はその次の日には幾人かの募集があり、面接をしてこれぞという一人に決めた。
名はルウ、歳は18歳。
ダンジョン都市で生まれ育った生粋の斥候だ。
前のパーティで男女関係のトラブルがあって抜けたそうだ。
家族でパーティを組んでいるならそういういざこざとも無縁かもしれない、と考えて応募してきた。
腕前は一番良かったのと、後衛から弓を放てる点が評価として高かった。
シュンにとって後衛の守りは重要だ。
妻であるエレナと娘シュビレナがいるから、いざという時に魔術以外で戦える斥候が欲しかったのだ。
弓は難しい。
故に短剣で前衛を希望する斥候が多かった中で、弓を使えるという点が評価ポイントだったのだ。
そしてもうひとり、前衛として応募してきた女戦士ニーナ、17歳。
こちらもやはり女性で、男性関係に悩んで前のパーティを辞めてきたというルウと同じような境遇にあった少女だ。
やはりルウと同じく家族パーティなら、という一縷の望みにかけてきたようだが、彼女はなんと二刀流の使い手だった。
試しに戦った感触では、片方の剣で防御しつつもう片方の剣で攻撃する、盾のような使い方をする二刀流だった。
しかしわざと隙を見せたときに二刀両方を攻撃にシフトした際の怒涛の十六連撃に魅せられた。
かくしてルウとニーナが加入し、パーティは完成する。
また女の子か、と家族とは揉めたが、シュンは断じて下心でメンバーを選んだつもりはないと跳ね除けた。
それは第二階層を実際に探索したときに証明された。
ふたりは素晴らしいパフォーマンスを発揮し、パーティに貢献したのだ。
かくしてシュンのパーティは完成した。
魂(ルウ)
肉体
├【気配察知】Lv1
├【鍵解錠】Lv1
├【罠発見】Lv1
├【罠解除】Lv1
└【弓】Lv2
精神
魂(ニーナ)
肉体
└【剣】Lv2
└【二刀流】Lv2
精神




