何かと喚き散らす女。
僕の近所に、朝早くから夜遅くまで喚き散らす女がいるんだ!
・・・歳は? 50歳半でぽっちゃり体型の鋭い目をした人だよ!
だから! その女に誰も話しかけたりしないんだけどね!
その女と、ふと目が合った人に女が話けかけるらしい。
それに、話しかけられたら最後、、、。
まるで、ストーカーのように付きまとわられて。
家の前にゴミをばら撒かれたり。
その人の家の壁に、誹謗中傷な言葉をスプレーで書かれたり。
車のタイヤの空気がナイフのような刃物で切られていたり。
なんせ! 嫌がらせが凄いんだよ。
*
___その女の言い分は、こうだ!
『___せっかく、私から話しかけてやったのに、、、。
あの女ときたら? 私の話も聞かずに逃げて行ったんだよ! 本当に
なんて女なんだ! 礼儀知らずで、私を誰だと思っているんだかね!』
___そういうと?
嫌がらせを毎日、騒音や悪口をずっと言い続けているんだ。
・・・狙われたその人は?
ノイローゼになって、そこから引っ越すしかないんだよ!
居なくなれば、新しいターゲットを見つけるだけ。
この女からすれば、ゲーム感覚でしかないのかもしれないな!
▽
___この女には?
旦那さんと大きくなった男の子が二人いるらしいんだけど。
旦那さんは家では、この女に何も言えないらしい。
ただただ、家ではこの女に逆らえずに空気のように自分の
存在を消して生活しているとか。
___子供は?
親から独立してそれぞれ自分の家族と住んでいるらしい。
・・・たまに、家に子供たちが戻って来た時に話しても?
『___俺たちに、あの母親をどうすることもできないんだよ!
どうしても耐えられないなら、警察でも何でも呼んで捕まえても
らえばいい!』
『・・・でも? 自分の親が警察に捕まえられて嫌じゃないのか?』
『___昔っから俺たちの言う事なんか聞きやしないよ! 自分勝手で
自分が思ったら、何でも直ぐに行動に移す女だからな!』
『___君たちは? あの女を“母親”と思ってないのか?』
『___そんなの当たり前だろう! 母親なんて一度も思った事なんか
ないよ! あんな女! 俺たちは母親だって認めてない!!!』
『___じゃあ、なんで戻ってくるんだよ!』
『___親父だよ! 俺たちは親父が心配だから。親父に俺たち兄弟の
どちらかと住まないかと聞いても、おれはここに居るとしか言わないし!
あの女が、親父に何かしないか? 不安で仕方がないんだよ!』
『・・・お父さんか、』
『___気の弱い親父だけど。俺たち兄弟の事は凄く大事に可愛がって
くれた唯一の大人だったから! だから、なあ、劉!』
『___あぁ! 親父だけは助ける!!!』
『・・・・・・』
___あの女の子供たちが心配しているのは?
“お父さん”だったらしい。
・・・その為に、定期的に実家に戻っているとか?
僕も何度か、挨拶程度だけど話した事があるが、、、。
優しそうな、いい人だった印象が残っているよ。
・・・しかし?
どうしたら、この女を静かにさせられるのか?
この辺に住んでいる住民は、みんな頭を抱えているよ。
・・・僕も、その一人だけどね。
最後までお読みいただきありがとうございます。