誘拐された?2
読者の皆様、大変お待たせ致しました。
ナタリキュアさん?誰なんだろう、冒険者さんかな?でも、Aランク冒険者のマクリアルさんがボロボロになるほどSランクとは強いのか...。
助けてくれようとして、こんな怪我しちゃったのか、治してあげたいけど回復魔法とか使えないんだよね。応急処置は自分でしてるっぽいから、まぁ大丈夫なのかな?
「ど、どうかしましたか?カレン様?」
「いや...。」
この人どっかで見たことある気がするんだよなぁ。でも、冒険者の知り合いってロイルさんと、ギルド長のサルハさん、しかいなかった気が?
「取り敢えずここから出ましょうか。」
「どうやって?」
この部屋には窓ひとつ無く、ドアには鍵が無いし壁はミスリルで出来ているっぽいが、脱出する方法などあるのだろうか?
「実は私は以前ここに事情があり侵入した事があるのですよ。その時、このドアの向こうに暗号型キーがありました。そして、ついでに暗号も解読しといたのです。」
「でも、向こう...。」
ドアの向こうにあるのなら、結局無意味ではないのだろうか?
「私の固有魔法なら向こうにある物を操作するのは可能です。」
(固有魔法?勝手に見るのは申し訳無いけど鑑定してみるか。)
│マクリアル・ギルト 17 ■■■■
│――――――
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│スキル ■■■■■ ■■■ ■■■
(何も見れない?もしかして、この人も隠蔽を持ってるのか。まぁいいか、出れるなら。)
「少し集中します。」
マクリアルはそう言い、掌をドアの隣の壁に当て、目を瞑った。
そして、数分が経ったあと、扉の開く音と共にマクリアルがこちらに来た。
「カレン様、開きました。さぁ出ましょうか。」
「ん」
(ようやくこの狭い空間からおさらばかぁ。)
そう思いながら、この部屋を尻目に、扉から出ていった。
カレンはこの時、まだ思ってもいなかった...これから起こる悲惨な出来事を。
「あれ?」
部屋から出たと思ったら、今度は薄暗い洞窟みたいな所に出た。
「さぁ、こっちで――――。ん?、あぁ、本当か!分かった。すぐ向かう!カレン様!私の仲間達が此処へ助けに来てくれたらしい。その時、ナタリキュアさんを捕らえたとの報告がありました!」
おお!これで、脱出は一安心かな?あとは、あの少女を見つけ出しさないと。今の俺も少女だけどな。
「取り敢えず、私の仲間達の元へ合流しましょう!」
そして、数分歩いた先にマクリアルさんの仲間達と思われる人達と合流をした。全員顔が怖いけど、きっとマクリアルさんの仲間ならいい人達なのだろう。
「ナタリキュアさんは何処だ?」
「こっちです。」
皆について行き見てみると、そこには、意識を失っているナタリキュアと思われる人物が、多少の処置はされているが、ボロボロの姿で縄で完全に身動きの取れない姿にされ口には喋れないようにテープを貼られていた。
(いくらないんでも、これは...酷い...。)
「酷い...。」
思わずボソッっと出てきたカレン。
「仕方ない事です。この人はSランク級の冒険者。緩い拘束は簡単に抜け出してしまいます。」
そうだけど...もう少し、別の方法も無かったのだろうか...。
「ん、ん...。」
ゆっくり、目を覚ましたナタリキュア。
そして、目の前にマクリアル達とカレンが居ることに気付き、何かを訴えようとし、暴れている。
見るに耐えなくなったカレンは、マクリアルさん達が喋っている間に、せめて喋れるようにしてあげようと近付き外した。
外した瞬間、ナタリキュアは大声で叫んだ。
「カレン様!逃げて!」
大声に気付いたマクリアルは急いでナタリキュアを蹴り飛ばした。
「え?」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
これからも、まだまだ続いていきますが、モチベーションが下がっていき、投稿頻度が遅くなっていくと思います。申し訳ございません。