第54話 転校生
少し個人情報を変えています
他県からの転校生が来た。
スカートを履いた男子生徒だ。
「希望する生徒はスカート履いて通学して良かったからスカートとブラウスとリボンで通学していました」と黒板の前で言った。
「僕はスカートが好きなので履いています。この学校でもスカートで通学したいですと言ったら、このクラスに決まりました」と言う。
「やっぱり」という声が上がる。
「下着はどうしているの?」質問が出る。
「男性用を着ています」
ブーイングが出る。
「え、女性用を着ないといけませんか?」
「とーぜん」声を合わせて言う。
「うーん」
考え込んでいる。
そりゃそうだろう。
「フロントホックが良いの?」声が上がる。
「え、ブラも着けないといけないの」
「このクラスではそうね」
男子が一人ブラウスの胸を見せる。
「とりあえず、この学校の制服に着替えましょ」
「まだ出来ていませんよ」
「いーから」
連れて行かれた。
「うーん。スカート履いても下着のトランクスが見えるのはねぇ」
セーラー服に着替えて連れて来られた。
「品切れなんでセーラー服ね」
「前の学校の制服でも良いんじゃ無いですか?」
「似合ってるから良いんじゃない」
「そういう問題では」
「旧制服だけど、この学校の制服よ」
「ブラジャーは要らないのでは」
「乳房の形が悪くなるわよ」
「乳房なんてありません」
後ろからセーラーブラウスの中に手を入れている。
「これでも言うか」
胸を揉まれている。
「あっ」
「ほら感じるでしょ」
揉まれ続けている。
「ブラが引っかかる膨らみがあるし、乳首が大きいし」
「その辺にしておきなさい」
叱られる。
前の学校でスカート通学が認められていたのは事情があるみたいだ。
こっそりと「ねぇ。ひょっとしてインターセックスなの?」
聞いてみた。
「え?うん」
お仲間だ。
「仲良くしようね。ぼくも仲間なんだ」
「うん♡」
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