第31話 最近の朝
体験が元になっています。
今日も朝起きた。
パジャマを脱いでブラを着ける。
胸にカップを当ててホックを留める。
ショーツを履く。
ブラウスを着る。
やっと左側にボタンがあるのに慣れた。
スカートを履く。
ジャケットを着る。
ソックスを履く。
この一連の動作の中にスカートからソックスの間の足に着るものが無いのに違和感がある。
寒いのに素肌。
男の子の時は当たり前の様にズボンを履いた。
風が寒い。
顔を洗う。髪を整える。
身だしなみをチェック。
鞄や持ち物を持つ。
ローファーを履く。
外に出る。
この一連の動作の間に朝ご飯が無い。
そう。太ったから抜いてる。
そんな事を気にしないといけないのが女の子なんだ。
太ると、いちいち「太ったね」と言われる。
チェックが厳しいんだ。
そして、駅までの道を歩く。
アスファルト舗装なんだけど道が狭い。
端っこは崩れてる。
駅に着くと、単線だからホームは一つ。
でも田舎だから一つで十分。
スカートの下に吹き付ける風に寒さで震える。
毛糸のパンツの意味が分かる。
履いてないけど。
遠くからディーゼルエンジンの音。
これも将来は充電式電気駆動になると言ってた。
ホームに気動車が着く。ドアのボタンを押して開けて乗り込む。
田舎の景色が都会の景色に変わる。
と言っても田んぼが少なくなる程度。
降りて、学校に向かう。
途中に家は少ない。
下宿している子が駅と違う方向から来る。
昇降口に入る。
女子が集まっているところに入って行くのは抵抗がある。
ゆきも彩も男子のところにある。
僕一人女子のところに入っていくと「あ、由紀子」と呼ばれる。
「由紀子」は通称だ。でも「勇輝」はまずいだろう。
スカート履いている生徒が「勇輝」はないだろ。
由紀子と呼ばれるのにも慣れた。
勇輝子をもじって由紀子にした。
将来改名して正式名にするつもり。
そして、呼んだ子が近づいて来て「お願い。宿題写させて」と言う。
「対価は?」と聞く。
「うーん。お弁当のおかず。由紀子の好きなもんだよん」
手を打つ。
教室に行く途中、いきなり「核融合」と言って二人の女の子が近づいてくる。
陽子と俊子だ。
エネルギーが発生しそう。
被爆した都市が県庁所在地なんだが、水爆と言わないから良いか。
教室に着く。
彩が挨拶の様に「将来血清おくれ」と言って来る。
僕の血清は魔法の薬か?
「今日はEカップ?」と言って来る女子もいる。
「うん」と言うと胸を掴んで来て、胸に顔を埋める。
「くすぐったいよ」と言うと「巨乳の義務」と言って来る。
彩が「いいなぁ。由紀子は」と言う。
やっと机にたどり着く。
「疲れた~」と机に突っ伏せになる。
後ろから「ほおほお、これがEカップですか」と言いつつ揉んでくる。
なんか変な気分になる。
仕返しに揉み返す。
最近はこういう対応にも慣れた。
読んでいただきありがとうございます。