第30話 女装男子クラス
体験を元にしています。
「彩~。トイレ行こ~」
「え。僕と行くの?」
「なんで、そう言うの?」
「僕が女子トイレに行って良いの?」
「女子の制服着て、下着も女性用着てなに言ってるの」
「でも職員トイレ使えって言われてるし」
「行くよ」
強引に女子トイレに押し込まれた。5人の女の子では逆らいようもない。
僕は「彩ちゃん。また女子トイレに連れて行かれたか。もう女の子だね」と独り言の様に言う。
ゆきが「僕は誘われないなぁ」と言う。
ゆきは男の子だからね。
彩が真っ赤になって帰って来た。
「どうしたの?」と聞くと。
「ナプキン着けさせられた。」と言う。
「女の子なら、生理も経験しなさい。」と陽子が言う。
俊子(電子)も「生理を疑似体験したら、女の子としてみんなに認められる第一歩よ」と言う。
彩が「これを体験したら女の子として認められるの?」と言う。
「うん」と何人かの女子が言う。
「こんなに長い期間、女子の制服を着ているなら、女の子になる覚悟がある様だし、みんなで認めようって話になってるの。ただしお風呂は駄目よ。着替えは良いけれど」
彩が「一緒に着替えて良いの?」と言う。
女子達が「ナプキンを嫌がらなかったらね」と言う。
彩が「うん。嫌じゃないよ」と言う。
男子達が「羨ましい」と言ってる。
女子達が「女子の制服を何ヶ月も着て来るの?それが条件よ」と言う。
一人の男子が彩の制服を見て考えてる。
女子達が「三人目の女装男子になるかな?」と見ている。
その男子。敏夫が「女子の制服ってどこで買うの?」と聞いてる。
「放課後案内してあげる」と言われてる。
また、このクラスが「女装男子クラス」と言われるな。
先生達もクラス替えはしないつもりらしい。
修学旅行を1年でして、2年からは受験体制にするこの学校としては、女装男子を増やしたくないらしい。どうも僕が女装男子の増えた原因と見られている様だし。
僕はフツーの女の子だもん。原因じゃないもん。
だいいち学校が女子の制服を着て来る様に言ったんじゃないかぁ。
女子の制服を着て生理も体験したから女の子だもん。
まもなくFカップになる胸も女の子だもん。
このクラスの子は女子の制服を着て来る許可が出やすくなっている事に原因があるんじゃないかな。
そうなった原因は、許可を出さないと僕が女子の制服を着ている事に文句が出るんじゃないかなと学校側が考えた事だけど、知らないもん。
そんな事を考えていたら、言葉になって出ていたらしい。
「あの子ったら、今度Fカップになるらしいわ」と女子が言ってるのが聞こえる。
何人かの女子が「ホルモンやってるの?」と聞いてくる。
「うーん。お医者さんがね。睾丸がホルモンを出さなくなって卵巣がホルモンの過剰供給をしているんじゃないかって」
「在学中にGカップかあ」と言っている。
「お医者さんは在学中にJカップになるかも知れな…・」
全部言わないうちに胸を掴まれた。
「入学した時は男子で、卒業時は巨乳女子か。そんな事は天が許しても私が許さん」
ううう…。怖い。
男子の視線も胸に集中してる。
何でこんな事になったの?
「ブラウスのボタンが飛ぶのかな?」
アホな事言ってる男子もいるし。
先生が入って来た。
「胸の話題はそれくらいにしろ」
「えーっ。大事な話ですよぅ」
ぶつぶつ言っている女子多数。
授業の後で、彩が血液型を聞いて来た。
何だろ。
「良かった血液型が一緒だね」
「何で?」
「将来、血清輸血してね」
ああああああああああああああああ
彩お前もか。
放課後、男子の一人が女子と一緒に下校していく。
女子の制服を買いに行くのかな?
サイズが合うのが用意してなかったら採寸だろうな。
あっさり買えた僕は女子サイズだったのかな。
また、僕が女の子である状況証拠が。
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