第3話 女子トイレに行く
私の体験した事実を元にしています。
女子トイレに連れてこられて入ってみた。
なんか入りにくいとかあるのかと思ったけれど、女子の制服を着るほどの抵抗はなかった。
もう女子の制服を着ているし、女の子と一緒に来てドアを開けて入っていくのに合わせて入るだけ。
中の個室に入った。
汚物入れがある。
ここに生理の時に使い終わったナプキンとかを入れるのか。
「えーとスカートは・・・と」
スカートを下ろそうとしたら裾が床に広がりそうになる。
「そうかめくれば良いのか」
めくってパンツを下ろす。スカートの後ろの部分が汚れないように気をつける。
用が済んで紙で拭く。
水を流してスカートを下ろす。
個室から出る。
「何かあっさりしたもんだな」
「何言っているの。特別の事なんてあるはずないじゃない」
みんなと一緒に教室に戻る。
「今日から女になった気分はどうだい」
知り合いの男子が聞いてくる。
「何か拍子抜け。あんまり変わらない」
「着替えとか、修学旅行の風呂とか、お楽しみが待っているんじゃないかな」
「それの何が楽しいの」
「駄目だ。こいつもう完全に女になってやがる」
周りの女子がクスクス笑ってる。何で笑うのかな。
昼休みになると、女子同士で机をくっつけてお弁当を食べる。
「どう女の子の生活は楽しい?」
「まだ半日だから分からないよ」
「それにしても、手なんか毛がなくてつるつるね」
「女子の制服を着てても違和感ないわね」
そうこうしているうちに昼休みは終わって、午後の授業になる。
そして放課後。
「スカートって履き心地はどうなんだ」知り合いの男子が言ってくる。
「履いてみる?」
「い、いや遠慮しとく」
「なんだ。履いたらすぐに分かるのに」
「どうだ。女子の制服にも慣れたかな」
担任の先生が心配して聞いてくる。
「うーん。女子の方が楽です」
「女子にも溶け込んでいるようだな」
「元々友達は女子の方が多かったから」
「そうか。問題があったら聞いてくれよ」
「あ、着替えとかはどうするんです」
「女子と一緒にすれば良いだろ」
「嫌がられませんか」
「気にならないそうだよ。女子体形の君が男子と着替えるのが気になる子がいたくらいらしい」
「そうですか」
複雑。今までもバレンタインとかで「誰にチョコあげる?」とか聞かれたのは女の子と思われていたかららしい。
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