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僕は女の子  作者: 恵
25/55

第25話 女の子と男の子

実話を元にしています。

「彩ちゃん。ブラからパットがズレてるわよ。どうやってパッドを入れてるの?」

「え?ブラのカップの中にパッドを入れてるわよ」

「カップの中のポケットの中に入れてる?」

「ポケット?そんなの知らない」

「ちょっといらっしゃい」

彩は陽子にトイレに連れて行かれる。

「女子トイレは駄目なんじゃ?」

「ブラの使い方を教えるのにどこか他にあるの?」

「でも」

「さっさと入る」

彩は陽子に女子トイレに連れ込まれた。

「さあ、ブラウスとブラを脱いで」

「ううっ。恥ずかしいよ」

もたもたしていたら彩は陽子に脱がされた。

「それでね、このカップの裏の隙間がポケットなの。ここにこうしてパッドを入れて着けるの」

「え、パッドはそこに入れるの?」

「そうよ」

「あっズレない」

「解った?」

「うん。解ったけど。ここからどうやって出よう」

「何で?」

「女の子がいっぱいだよ」

「私と一緒に堂々と出れば良いのっ」

陽子に個室から連れ出され、女子トイレから出る。

「あれ。あの子男子だよね」

「いいの。スカート履いて男子トイレに入れないでしょ」

「そりゃそうか」

納得する女子達であった。

女子トイレに入りたさに女装するのと、いつも女装して素足で寒い外を通学している人とでは見方が違う。

将来女性化すると宣言しているのだから、女子達も仲間意識で見ている。同調圧力もあるが。

「こうすりゃいいのか。ありがと陽子ちゃん」

「女性ホルモンを投与してもらって胸が大きくなれば、ブラ自体ズレなくなるけどね」

「まだ駄目だって。そして勝手に女性ホルモンを投与すると血栓が出来たりして危険だよと言われているからなぁ」

「ふーん。そうなんだ」

教室に戻って来た。

慣れたものでスカートの下に手を入れてスカートの上に座る様にして椅子に座る。

彩は胸を触ってパッドがずれないのを確認して喜んでいた。

「無い胸を確認してるのかよ」

男子が絡んでくる。

「大学に行ったらホルモン投与して大きくするもん」

「大きくしたら触らせろ」

「セクハラは良くないと思います」

俊子が間に入る。

俊子は陽子の周りにうろうろしている子だ。電子と言われている。

「そんなに触りたいなら、自分の胸を大きくしたら?」

俊子が雅彦の胸を揉む。

僕は俊子と雅彦の名前を覚えた。

「うお。感じるだろ」

「感じるんだ。じゃもっと丁寧に揉んであげるよ」

「やめろ」と言って雅彦は逃げる。

雅彦はゆきだった子だ。

「大きくなったら、またスカート履いて女子の制服来たら良いじゃない」

陽子が言う。

雅彦が「ブラ着けてたら、少しまーるくなったんだ。揉まれたら膨らみそうでしゃれにならん」

彩が羨ましそうに見てる。

僕が「もうすぐDカップになりそうだからBカップのブラやろうか」と言うと

「こらこら。そういう事は言わないの」

と俊子に叱られた。

彩はワイヤー無しのブラで、ゆきはワイヤー入りだったから違いが出たのかな。

そう考えていたら、彩が「ワイヤー入りにしようかな」と言い出した。

こ、こいつエスパーか。

僕が「お尻もアップするためにガードルも履いたら?」と言うと

陽子が「ガードルをずっと履いていたら血の巡りが悪くなるんだって」と言って来た。

まぁ。彩に生理は来ないから、女の子のグループに入るのは難しいかな。

女の子のグループに入れないなら、無理して急いで女らしくならなくても…。

こんな事彩に言ったら、殴られて泣かれるな。


読んでくださってありがとうございます。

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