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僕は女の子  作者: 恵
16/55

第16話 文化祭

実話を元にしています。

学級委員長が教壇に立って話し合いの司会をしている。

議題は「文化祭の出し物」

なかなかアイディアが出てこない。

「このクラスには良いネタがあるんだから劇にしない?」

ぎくっ

「題は『カミングアウト』で行きましょ」

「モデルは当然この子よ」

いきなり僕の頭をぽんぽんと叩く。

「ただし、本人が出たんじゃ面白くないから、別の子がやるの」

女子が「それいいっ」と賛成する。

男子は主人公をさせられるリスクを考えて何も言わない。

「うーんサイズが近い子が良いかな」

もう配役決めに入っている。

「この子が良いかな。サイズが近いし中性的だから」

ある男子のそばに行って肩をつかんでる。

「僕いやだよ」

「賛成の人~」

「は~い」全部の女子が手を上げる。もちろん僕も。

僕の苦労を解れと思っている。

「う~」指名された子が真っ赤になっているが、嬉しそう。

何でかな?

僕の事好きなの?

「君は衣装用意してね」

「何を用意するの?」

「女子の制服。下着もいるかな?」

「それは嫌っ」

主役の子が喚く。

「ちっ。却下されたぜ」

「ふーん。胸のサイズが小さくなったから新しいのに換えるから、前ので良いかな」

「おおっ女子の制服をくれるそうだ」

「体臭付きだぞ」

主役の子が真っ赤になってる。

「クリーニングに出しとこうか?」

「そのままで良い」

女子が固まってる。

「劇本番まで着こなしの練習で着ておいでよ」

他の男子が言う。

「えっ良いの。嬉しい」

今度は男子が固まってる。

僕も固まってた。

「えっと。サイズ確認で着てみる?」

気を取り直して、体操服に着替えて制服を渡す。

「うん♡」

いそいそと着替えている。何か嬉しそう。

女子がこっそり近づいて、下着を着せる。

「わっ何すんの」

制服をいそいそと着せる。

「かんせ~い」

真っ赤になってる。

「このクラス二人目ね」

ううっ

主人公役の子はスカートの中で足をぴったりと着けて手を挟んでる。

「僕の制服本番まで着続けてね」

何か、僕、意地悪になってる。

他の子はそのままの服装だ。

脚本は委員長が書くんだって。

翌日は、僕は新品の制服。主役の子は家から僕の制服。

当然女子用。

教室に着いたらスカートをめくって下着確認。

「あーっ女子用着てない」

女子用トイレに連れて行かれて着替え。

「あなたは賛成したのよ」

「ううっ僕もうお婿に行けない」

それを言うなら「お嫁に行けない」では?

ああ、女の子じゃ無いから最初からお嫁には行けないか。

劇当日。真っ赤になりながらも演じきった。

劇の後の質問コーナー

「あんまり荒唐無稽すぎると思います」

荒唐無稽で悪かったですー

「この劇は実話を元にしています」

「そうなんだ」ざわざわざわ。

「実話だと言うなら、モデルを連れて来てよ」

監督の子がこっちに来る。

ぎくぎくっ

「ちょっと来て」

腕を掴まれた。引っ張って連れて行かれる。

「この子です」

えーっと大歓声。

何で歓声なの。

古い制服は主役の子にあげた。「いいの?」「うん」

読んでくださってありがとうございます。

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