第12話 外出
実話ですよ
一人で外出して街に出る。
家から駅に行く。駅からレールバスかと思ったら、大きな車両が来た。
乗ってアーケードの上の駅で降りる。
駅から階段を降りるとアーケードの半分あたりに出る。
「さてと…」
アクセというものを持っていないし、ぬいぐるみが欲しいなと思ってやって来た。
地元の店には欲しくなるものが無かった。
この街は県北の一番の街だからあるんじゃ無いかと思った。
それらしい店に入る。
こういう店に入るのは初めてだ。
「うーん」
髪はまだ短いから髪に着けられそうに無い。
ケータイに着けるものにしようと思った。
地元の独楽のミニチュアが着いたものにした。
「どれがいいかな」
うちの学校はケータイ持ち込み可だから、自分のケータイの目印になるものが良いかな。
「男の子をしていた時には、こういう独楽で遊んだな」
田舎だから近くにゲーセンも無い。
コンビニも最近まで無かった。
インターネットで買う事が多い。
それでも現物を見て買いたいものもある。
独楽の専門店に行って買った。
ぬいぐるみは、知り合いの女子はだいたい持っているのに僕は持っていない。
部屋に女の子らしいものが欲しいと思った。
猫が好きだから、猫にしようかな。
大きな猫のぬいぐるみを買った。
女の子として話すのは苦手だから、一人で来たし店員さんとも話していない。
く、暗いぞ僕。
女の子の服を着ているのに、男の子の時の気持ちに近い様な気がする。
まだまだ女の子見習いだな。
おなかがすいたので、地元名物のハンバーガー屋に入る。
この店のはアメリカンサイズで大きい。コーラも大きなカップに入っている。
まあ在日アメリカ軍の基地の目の前だからかな。
英語で話している客も多い。
「あの女の子。変わってるな。男の子の様な髪形だぜ」
英語で話してる。
丸聞こえですー。ほっといて。
ありゃ。近寄って来た。
「女装してるの?」
「僕はインターセックスで、最近胸が大きくなってきたから、女の子の服を着る様に言われたの」
「ファンタスティック」
何か感激してるぞ。
「子供なのに、そんな事を言われたのか」
「もう17歳だよ」
「そうなのか?小学生かと思ったぞ」
「悪かったね」
「発音が良いが、アメリカに留学していたのか」
「この街にいて、アメリカ人と話していたら、英語が上手くなるさ」
「俺の妹は、16だがお前より胸がでかいぞ」
「日本人の胸は小さいの」
「俺の妹はDカップだぜ」
「うーん。大きいね」
「お前の写真を撮って良いか?」
「いいよ。妹に見せるのか」
「いいや、オレのベッドの横に貼っとく」
「どうして?」
「オレの彼女だと言って自慢する」
「そりゃいいや。紹介して欲しいと言われたら、どうするの?」
「お前に電話する。番号を教えろ」
「良いけど変な事するなよ」
「オレはナイトだぜ」
「ナイトねぇ」
「俺の妹がこっちに来たら紹介するよ」
「美人か?」
「当然だ」
「友達にはガールフレンドだと言うのか」
「駄目か?」
「いいよ」
店から出て、挨拶して別れた。
アーケードに行って階段を登って駅に着く。
レールバスに乗って帰った。
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