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最強職《竜騎士》から初級職《運び屋》になったのに、なぜか勇者達から頼られてます  作者: あまうい白一
第6章

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対峙するもの

【新連載のお知らせ】

先日から新作を始めました。

竜騎士と同じ、最強職業ファンタジーシリーズになります。


タイトルは、『昔滅びた魔王城で拾った犬は、実は伝説の魔獣でした~隠れ最強職《羊飼い》な貴族の三男坊、いずれ、百魔獣の王となる~』


かなり面白いと思いますので、是非一度お読み頂ければ嬉しいです!

このページの下に、リンクがありますので、そちらからどうぞ!


途切れ途切れであるが、それだけ、戦う方に力を振っているということだろうか。だから、

「勿論だ神様。逃げやしないさ」


 俺も槍を構える。

 

 この相手を打ち崩すには、これが最大の好機なのだから。


「ヨイ ココロイキ ダ ヒトノコヨ イドンデコイ」


 鎧の兜が笑みを浮かべ、足を動かした。

 空気の壁を突き抜ける、そんな速さでの踏み込み。

  

 右腕の剣は、赤く熱されたような光を保っている。

  

「ああ。神に挑むために、更に踏み込もう」


 だから俺も前に出た。


 かつての神樹の上空で。

 槍の自壊故に使えなかった複合技を、今こそ使うために。


 俺は走りながら、槍を引き絞るようにして、腰を落とす。

 

 そこからねじりをもって、全身で放つのは、かつて、竜神を相手にするために得た力。

 

 神たる相手に届かせるために身に着けた、一撃――


「――【竜神への崩撃】(ドラグニール・ブリンガー)」 


 

 †


 アクセルと、甲冑騎士がぶつかり合う瞬間を、ローリエは、見た。


 泉の浅瀬を舞台として、お互いが行ったのは、音を超える速さでの、直進。

 

 鎧の騎士は、腕の剣による赤い光の斬撃を行い。

 

 そしてアクセルは、眼前に幾つもの連鎖する魔法陣を発生させ、その中心を走る、青い光の槍の刺突を行った。

 

 否、アクセルのそれはもはや、突き出されたというよりは、発射されたというべき速度だ。

 彼らの動作に振れた大気はもはや、触れた瞬間にはじけ飛び、白い蒸気へと変わる。


 お互いの間に挟まる存在を許さず、二者の一撃はぶつかり合った。

 

 拮抗するように見えたのは、時間にすれば僅か数舜。

 

 光がぶつかり合い、青と赤がまじりあい。そして―― 


「【――ミゴト】」


 青い光の槍が、甲冑騎士を砕き、突き抜けた。


 突貫の衝撃は、衝撃波という形で泉にぶちまけられる。


 ――パッ

 

 という弾けた音と共に、泉の水が、天に撃ちあがったのだ。

 

 まるで、滝が天に振るかのように。

  

 ただ、やがて、それらの水は、

 

 ――ザアッ

 

 雨のように、落ちてくる。

 

 そして、天に撃ちあがったしぶき水のしぶきが降り落ちる中、アクセルはこちらを見た。

  

「お、もう泉の水に触れても大丈夫なんだな、ローリエ」


「え? あ……そうね。何ともないわね」

  

 天から降る泉の水に触れても、そして今いる浅瀬に足を浸からせても、何ら弾かれる事はなくなっていた。


 神の試練を乗り越え、神の分身すら倒してしまった彼は、

  

「ならこれで、正式に泉に運び届けたってことで。運び屋の依頼、達成だなローリエ」

 

 しかしそんな風に、いつも通りの気楽な喋り方で、軽く微笑むのだった。

【新連載のお知らせ】

先日から新作を始めました。

竜騎士と同じ、最強職業ファンタジーシリーズになります。


タイトルは、『昔滅びた魔王城で拾った犬は、実は伝説の魔獣でした~隠れ最強職《羊飼い》な貴族の三男坊、いずれ、百魔獣の王となる~』


かなり面白いと思いますので、是非一度お読み頂ければ嬉しいです!

このページの下に、リンクがありますので、そちらからどうぞ!


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●新連載作品のお知らせ
 12月に始めたばかりなこちらの連載も、是非、お読み頂ければ頂けると嬉しいです!
《毒使い》の《薬師》が、聖竜、邪竜と共に、薬屋をやって依頼解決したり、無双したりして成り上がる話です!
 無価値と呼ばれた二竜を拾った《薬師》、邪竜と聖竜の主となる~最強暗殺者の《毒使い》、表舞台で《龍の薬師》として信頼されてます
https://ncode.syosetu.com/n2984jv/
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