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最強職《竜騎士》から初級職《運び屋》になったのに、なぜか勇者達から頼られてます  作者: あまうい白一
第6章

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20話 再起

水の柱から取り出されたその槍は、全身に青と銀が混ざったような、幻想的な色合いをしていた。

 

 そして、デイジーの手に従うようにして、宙に浮いている。


 その姿を見た瞬間、

 

「なに、これ……」


 ローリエは、思わず震えた。

 

 槍の中には、桁違いの力が渦巻いている。そんな感覚を得たのだ。


 ……これは怖い、というか、知覚するのに体力を削られるような……


 今まで感じた事がない震えの中で、ローリエは見ていた。


「親友!!」


 槍を手にしたデイジーが、思い切り、アクセルに向かって槍を投げるのを。


「……ああ」


 投げられた槍を、アクセルが見もせずに受け取ったのを。


 そして 、

  

 ――ブン!


 ローリエは見た。

 

 アクセルが受け取った槍を手元で一回転させ、その刃先を鎧の騎士の腕に当てたのを。更には、

 

「――!」


 切断の音すら立てず。

 鎧の騎士の腕を切り落としたのを。


 そんな、神の鎧を圧倒する光景を、その目で見たのだ。


† 

 

 手の中に、ズシリ、という重みが加わったのを、俺は味わっていた。


「デイジー。君のお陰で、行けそうだ」


 槍が飛んできた方向を見れば、デイジーが、足の動かないローリエに肩を貸して、泉から離れている最中だ。 


 彼女の表情は明るく、そしてこちらに、親指を立てたサインを向けてくる。

 

 それに笑みをもって返した後、俺は目の前を見る。

 

 そこには、自らの切断された腕を拾っている鎧の騎士がいる。


 騎士は手を拾って、興味深そうに切断面を見た後、


【人為の工夫は、やはり良い】


 後ろに放り投げた。


 同時、鎧の残った手に持たれていた剣が

 

 ――ぐにゃり

 

 と歪んだ。

 

 それは高熱を当てられた鉄のように、或いは水あめのように流動的に形を変化させた。

 

 そして起きるのは、切り落とした右腕との同化だ。

 

 右腕の肘から先が、剣付きの拳になったのだ。


「あ、アクセル! 気を付けて! その鎧の、魔力が膨大に、膨れ上がってるわ!」


 背後から、ローリエの声が飛んでくる。

 精霊種たる彼女には敏感に感じ取れているのだろう。


「ああ、分かってるよ、ローリエ」


 俺も同じものを感じ取っていた。

 

 目の前にいる鎧の迫力が一段階上がったのだ。


 跳ね上がった力と、こちらを倒そうという戦意と共に、ビリビリと皮膚を刺激してくる。


「文字通り、神様の奥の手って訳か」


 鎧の騎士は、右腕を引いて構える。

 

 殴る要領で、ぶった切るようなそんな構えだ。そして、


【最後の シレンだ 逃げること は 能わない】


 との言葉が、響いた。

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