33話 他方の動き
アクセルが精霊界に行ってから、数日後の朝。
サキは、医療ギルドの本館のロビーにあるソファにて、ぐったりと寝ころんでいた。
「ああ……アクセルがいないとやる気が出ません……」
「あーあー、ダラケ過ぎだよ、リズノワール!」
「何を。貴方だって昨日まで『ご主人がいないと寂しいよー!! ぬくもりが足りないよ――!!』とか言って泣いてたじゃないですか!」
「泣いてないもん! ちょっと目にゴミが入っただけだもん! それにほら、今はちゃんとお仕事手伝ってるし! 精霊道が開けば、ご主人が普通に帰ってこれるってわかったら少しやる気は出たし!」
そう言うものの、バーゼリアは大分、空元気が入っている気がする、とサキは思う。
「まあ……アクセルは向こうで無事だという事と、戻るために色々とやっているというのは分かっていますからね。……私もそろそろ動き出しますか」
「そーそー。一緒に研究所なりギルドなりで、お仕事して、ご主人を待とうよ」
と、そんなやり取りをしていた。
その時だ。
「ごめんください」
ロビーにある受付カウンターの方で女性の声がしたのは。
それは黒を基調とした衣服をまとった、奇麗な女性で、
「運び屋アクセルさんがこの街に訪れていると耳にしたのだけれど。どこにいるかご存じの方がいらっしゃればと思って来たのだ。。……ああ、申し遅れた。私の名前は姑獲鳥と言うんだが」
最近、裏サンデーで、「叛逆の血戦術士」という作品の漫画原作を始めました。是非、そちらも読んで頂けると嬉しいです。




