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知性次世人間性  作者: 真宮蔵人
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018.存在のデフラグメンテーション

 丸目と共に私は喫茶店からエマと魔法少女達が避難した公団の一室へ転移する。

 

 その殺風景な会議室の椅子に座り魔法少女達は暗い顔で下を向いている、エマは私達の転移を見て「この通り、お手上げよ」といったポーズを作る。

 

 リーダーの柿崎マリーが顔を上げて虚ろな目で問いかけてくる。「赤松さんもか、この件の関係者なのね、私達に秘密にしている事があるなら喋って」と。

 

 赤松の名を聞いて一穂がガバッと頭を上げる「恵子ちゃん、この黒服の人が言う事変なんだよ!」

 

 え? 私が説明する話? おおむね部外者なんですけど、と丸目に視線を向けると「人間側で説得してください」とスルーされた。

 

「私、というか魔法少女達を知っているサポート組織は結構ある、これがまず一点」

 

 一穂がふむふむと相槌を付く、夜桜さいかが「秘密性まったくなかったんじゃん!」と復活を果たす。

 

「二点目、たぶん聞いてると思うけど、貴方達は自身が人間であると確信は持ててないはずよ、パーソナルメモリにも現実世界にも行けないのだから」

 

 そこへ柿崎さんが手を上げて「異議ありー」と言い質問をする「私達がヘッドポッターみたいに出入りが出来ない理由はなんですかー?」

 

 そこは丸目が説明してくれる様だ。こほんと丸目は咳払いをした後に答える

 

「現在、全VJP中の魔法少女は大体が元々人間であったけれど肉体損傷や難病によりメモリへ脳データを移植してAIにより補完し限定的に不老不死となった人々です」

 

「こういう不老不死性は人間側に大きな需要が見込まれ、特に大富豪や政治家先生が欲して病まない技術であります」

 

「そこで、不老不死のプロトタイプである貴方達は外部へデータ流出されたり誘拐されるのを政府や公団の研究室は強く恐れています、これはスキャンダルとも捉えられませんからね。将来的に一般化する技術だとしても、現在では特権階級くらいのお金が無いと受けられない手術です。今この瞬間寿命で死に行く人々やその身内からすると恨まれても仕方ありません」

 

 「ながいー」さいかが駄々をこねる。

 

 そこへ丸目が変な口調で説明しだす。「オマエ 不死身 ホカノヤツも不死身なれる でも運ガイイかカネモチだけ! 不死身技術 シラレルトコマル!」保険屋さんはマメだなあといつも思う。

 

 私は溜め息を付き話を続ける

 

「そもそもさいかちゃん、貴女足が無くなってもたいして痛くなかったし混乱もしなかったでしょ。あれHMDやDBの人間がなったらすごい動揺するのよ、リミッターソフトが脳内に作用しているから防げたのよ。DBでも出来無い事は無いけど・・・完全に防ぐことはまだ出来ないの。」

 

「それに日頃の生活や魔法少女であることの特別さから疑問に思うはずよ、柿崎さんと一穂は薄々気づいていた様だけど、やっぱりこれって年の功かしらね」

 

 「つまり! ふりーそーめんといるみなっちーのいんぼーね! 雪ちゃんが言ってた」とさいかが叫ぶと「え!?」と雪は困惑した顔をする「どうしよう、変なこと吹き込み過ぎたか?」とオロオロしているのが良く分かる。

 

「ええと、そういった組織は時代遅れになっていて、秘密結社の類は既にAIを基準とする思想がメインとなっております。具体的に言うと反AI団体やAI推進派等……」

 

 無言であったエマが口を挟む「丸目、その話は長いし関係ない」そして「はい」と丸目は口を閉ざした。

 

 一穂が疑問を口にする「なんで恵子さんがここにいるの?」と。

 

 私は答える「三点目がそれかな、ここ4-5年くらい貴方達と一緒に戦っていたファーフニール。あれ、私ね」

 

 「「えー」」と魔法少女達から夢を壊されたぞ、どうしてくれんだという感じの声が響く。

 

「結構頑張ってたんだけど、その扱いは酷くない? で、魔法少女達が戦うバックアップをしている組織は結構存在するのは前に言ったけど」

 

 さいかが今度こそと叫ぶ「正義の秘密結社ね!」と。

 

「実は魔法少女戦で発生する点数稼ぎが目的である利己的な組織なのよ」

 

 「「ぶー」」という合唱が起こる、子供の夢を壊すのだから仕方あるまい。

 

 「所で現在のVJP2はどうなっているの? 私達が居なくても大丈夫?」と一穂だけは真面目であった。

 

 そこへエマが答える「私が公団のプロテクト権とメモリ使用権を最大に確保したので、今は私の分体で人海戦術をしている所です、敵の数は多いけれど敵個体自体の性能がA+以上にならなければ抑え切れます。A+以上が出たら貴方達にお任せします」よ」

 

 「果報は寝て待つものですよ、AIもそういう事をします」「私は忙しいけどね」その時、エマの端末にエマージェシーコールが響く。

 

 エマは鉄面皮を崩さず伝えた「丁度良くSクラスの敵が出現した様です、AIや人類に思うことがあるのは分かります、それでも魔法少女の方々はお手伝いしてくださいますか?」

 

 その問いに胸を張り魔法少女達は答える「平和の為に戦う、それが使命だから!」と。

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・反AI団体(人類)


人間の仕事を奪う機械やAIを壊す者から、AI反乱の危機感を持つ者まで、様々な考えを持つ団体である。

思想的には烏合の衆だが、その動員力は凄まじい。

しかし、AIが無くなり限定BI等が維持できなくなった場合の議論はあまりしない。


恐らく前時代のナウル共和国の様な状況に陥るだろうとAI達は見ている。

しかし、AI自体もこの考えに賛成する者がいる。地球なぞ捨ててさっさと外宇宙に進出して人間を見棄てようとしている思想だ。(AI地球外発展派)


所属 赤松猫 北淳子

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