009X.五ヶ所みれいの悪趣味
五ヶ所みれいさんは仮想世界を運営する趣味がある。
先祖代々にゲーム狂いだという話であり、その手の世界構築や箱庭ゲームやネットゲームも大好きな様だ。
戦闘が主体なゲームもプレイするよりは運営や観察の方が好みらしい、実況解説もしていたとか。
五ヶ所さん曰く「これだけVRが発展した世界を死んだ曽祖父に是非見せたかった!」との事。
五ヶ所さんの曽祖父は生まれた時のゲーム開幕時代からそっちにドハマリしていたらしく、特にネットゲームが好きだったとか。
具体的に言うとU○だの×Gだのテレホがうんたらとか、最近の若いもんはダイヤルアップも知らんだのとか、わしが後50年若ければトライアルテスターでもDB手術したわ! VRMMOの発展遅いわボケ! 等おっしゃっていたらしい。
しかし、その曽祖父ご本人のリアル体験談はあまりしてくれなかったらしいが、その話題はまだ生きている娘の祖母から聞くことが出来るとの事。
前記の通り、五ヶ所さんは人の話が大好きだしゲームの観察も大好きだ。
大昔に爬虫類や昆虫を飼育するブームがあったらしいが、五ヶ所さんの趣味はある意味それの延長や最先端かもしれない。
「世界育成」が趣味で、2つのVRゲーム運営と擬似世界構築の3本立てという大掛かりな趣味だ、維持費の工面にいつも喘いでいるのはこれのせいである。
そこで、その中でとても悪趣味と思えたのを紹介しよう。
ある日、私は五ヶ所さんのパーソナルスペースで遊んでいたら、突然に擬似世界の住民(AIか人間か私には判らんよ)を数人、ファンタジーなゲームの世界へ放り込み「ほぉら異世界転生だぞお」と暗い声で囁いていたのを見かけたことがある。
五ヶ所さんは「観察」が趣味なのでその転生者? に救済はあまりしない。ただし、ゲーム内NPCよりその転生者の方が頭が良く出来ている為に(データ量が違いすぎる)「ほっといてもたまに無双してたりするのがいる」と古い専門用語を発しているのをたまに見かける。
そのファンタジーなゲーム、マギライゼイションシリーズを私もプレイした事があるが、ゲーム中で「別世界から来た賢人」だのとか記述が見当たるので、ファンタジーの方の社会歴史が良く出来てるなとは思った。
「擬似世界」は私達の暮らす現実世界をシミュレートして追いかけようというシステムなので、死亡判定人物を神隠しする事は出来てもそれ以上の介入はもうしてはいけないらしい。
よく、マギライゼイション五ヶ所バージョン作中に(箱庭設定だと公式から歴史が大きく変わるすごいゲーム)「元の世界へ戻る方法」を模索した後を見かけるが、元の世界の貴方は世界のルールにより死んだことになってるからなあ、といつも哀れみを感じていた。
メモリを渡る方法かアクセスルートが見つかればワンチャンスあるんだけどね。でも、そんな落ち度は見せない神だよ。
ちなみに最初にこれをやりだしたのは擬似世界の古代ローマ人かららしいので神の悪趣味は長続きするものだなと思った。
擬似世界は既に20世紀まで進んでいるらしいが、現実と等速以上で進んでる擬似世界の未来はどうなるのかしらね。
設定
・擬似世界
現実に忠実な仮想世界を目指したプログラムである、現在Ver62。
その実態はAI達の実験場でもあり、人類を試す為のプログラムでもある。
その世界を残虐に扱えば人類の底が見える物証になるという事だ。
膨大なメモリ量や演算処理を求められるので、個人単位でこれを起動出来ている人物はAIを含めても少ない。
AIは何の為に自分達でもこの擬似世界を作るかというと「未来への道しるべ」と答えるが「自己満足だろう」と他のAIから突っ込まれている。




