三獣王について
※注意※
第二部までのネタバレも含みます!
いよいよ第三部がはじまります。
開始にあたり、副次的な情報として三獣王の系譜などを公開してみようかと思います。
※読まなくても、本編は楽しめます。
三獣王ってどんなヤツいたっけ? もっと知りたいなあって時に読む用のものです。
※本編未登場の人物や鎧獣もいます。
※年齢は第三部開始現在の年齢です。
◆『三獣王とは』
ニフィルヘム大陸全土の鎧獣騎士の中で、最強にして最高位とされる者に贈られる称号。
法王庁より認可を受ける事で認められていたが、近年はなし崩しになっている傾向がある。
また、この称号は鎧獣騎士という〝つがい〟に贈られるもので、騎士や鎧獣のみに贈られるものではない。なので、それまで三獣王だった者が、どちらかが代替わりしたり相手を変えると称号は取り消される (取り消されない場合もある)。
ただ称号の主体は、あえて言うなら鎧獣の側に寄る傾向があり、そこはエール教らしい考え方が入っている。
認可の条件は一つ。最強無敗である事。
誰もが認める圧倒的な戦歴を持ち、且つ「今後一切無敗」を貫ける。そう認可されたものが三獣王になれる。なので、敗北した瞬間、三獣王の称号は取り消される。
◆歴代の三獣王
現在に至るまで十二の称号がある。
以下、歴代三獣王の称号(番号は法王庁認可順)
1 百獣王
2 泰山英傑
3 獣剣公
4 天頂騎
5 怪神騎
6 人虎帝
7 金剛騎士
8 黒騎士
9 聖剣導師
10 英傑獣(魔牛将)
11 神豹騎
12 獣帝
◆三獣王の歴史
かなり煩雑なので図表にした。
◆各三獣王について
本筋にはあまり関係ないが、各三獣王の若干の説明。
ほぼ本編に関わらないのがほとんどなので、そういう名前があったとだけ覚えておけば良い。
★……人間
☆……鎧獣の名称
〈百獣王〉
三獣王の中の三獣王。
百獣王より三獣王の歴史ははじまったと言える。
初代から現在に至るまで無敵無敗。
★初代百獣王 カイゼルン・ヴァッテンバッハⅠ世
本名はベルンハルト・フォン・ヴァッテンバッハ。
現・弐号獣隊・主席のジルヴェスターの祖先。
統一王ジークムントに仕えた、偉大な武人。
レーヴェン流ヴァッテンバッハ派の始祖。
弟子には息子にして二代目〝カイゼルン〟ラインホルト・ヴァッテンバッハや三代目〝カイゼルン〟バートリ・ザックス、ヴィルヘルムⅡ世など多数いる。
覇獣騎師団設立の立役者でもある。
☆ヴィングトール
バーバリー・ライオンの鎧獣
以下同じ
★二代百獣王 カイゼルン・ヴァッテンバッハⅡ世
本名はラインホルト・フォン・ヴァッテンバッハ
初代ベルンハルトの息子 (次男)。
★三代百獣王 カイゼルン・ザックス
本名はバートリ・ザックス。
初代ラインホルトの最後の弟子にして、屈指の天才騎士。
彼がいたからメルヴィグは没落せずに済んだと言われるほど、歴史に名を残す英雄。
真なる百獣王とも呼ばれる。
★四代百獣王 カイゼルン・ネイ
本名はリオニー・ネイ。
三代目の弟子。
出自は謎が多い人物。
彼女のいた〝組織〟は、今後の物語や現カイゼルンにも大きく関わってくる。
ある意味、百獣王の現在を作った人でもある。
女性なので彼女の代でのヴィングトールはメス型。なのでタテガミはない。
★五代百獣王 カイゼルン・シェパ
本名はカラ・シェパ。
三代目最後の弟子。
ムスペル大陸の出身で戦災孤児のところを三代目に拾われる。
四代目からの継承に関しては謎が多い。
継承とともにヴィングトールもオスに戻る。
実は作中最強。
歳を取った現在でも、ある鎧獣を使うので最強。
黒騎士だろうがラスボスだろうが、この人とある鎧獣には勝てない。
なので彼が出たら物語が全部終わってしまうので絶対戦いには出ません (笑)。
だからといって、本人に大きな謎はない。
ただただ化け物なジジイ。
★六代百獣王 カイゼルン・ベル
本名はダーク・ベル。
五代目の弟子。現在四八歳。
いくつもの裏の顔を持ち、百獣王の面汚しと言われる。
品性は最低だが、実力は百獣王の名に恥じない。
出生を含め、色々と謎が多い。
いずれ物語でその事にも触れるだろう。
〈獣剣公〉
百獣王以外で三獣王を継承したのは獣剣公のみ。
★初代獣剣公 オットー・フォルスト
ジークムント王に仕えた七騎士の一人。
彼を主人公にした物語をいずれスピンオフで書いてみたいと思っています……。
☆エクスガング
初代獣剣公のみが使った、〝進化する〟鎧獣。
〝吸血騎〟とも呼ばれた。
★二代獣剣公 フィデリオ・リングエック
初代と共に戦った七騎士にして剣聖レイナーの息子。
オットーに憧れ、兄のように慕う。
剣聖にして獣剣公。
だがオットーの仇敵エドガー・オーバーマイヤーの孫〝背徳の聖騎士〟こと〝三獣王・金剛騎士〟ウイリアム・オーバーマイヤーに殺される。
☆グインバル
二代目獣剣公以降に使われた騎獣。
以後、五代目までずっと同じ。
初代百獣王ベルンハルトがヴィングトールの前に使っていた騎獣ロンドドレイクの後継騎。
ジルヴェスターの使うR.E.B.Ⅱとは兄弟騎にあたる。
★三代獣剣公 レオン・フォルスト
初代獣剣公オットーの息子。
父オットーと共に〝三獣王・金剛騎士〟を討ち取る。
尚、その際父は〝エクスガング〟を用いていたとか。
★四代獣剣公 ルーカス・リングエック
二代獣剣公フィデリオの息子。
初代、二代の〝金剛騎士〟討ち取りの場にいた一人。
七六歳で死去し、その際グインバルも一度封印される。
★五代獣剣公 ゲオルク・フォルスト
初代の曾孫にあたる。
グインバルの封印を解き、五代目獣剣公に。
大陸歴一〇七一年グインバルが老衰及び再生限界になり、騎獣を後に覇雷獣と呼ばれるガルグリムに。その際、獣剣公の名の返上を奏上するが法王庁はそのままにする。
翌年の大陸歴一〇七二年ゴート帝国の若き将軍マグヌス・ロロと彼のウェルーンに敗れ死去。
尚、マグヌスは三獣王を辞去したが、この事件から三獣王と同格と目されるようになる。
〈その他の三獣王〉
★泰山英傑
カーラル・ステンボック
ゴート帝国に併呑された北部の小国、ゴスラル王国に仕えた王国筆頭騎士。
ゴート皇帝家の血筋になる。
☆ヤロヴィト
カーラルが用いていた鎧獣。
現在もヴォルグ六騎士に伝承されている。
★天頂騎
サーシャ・ベロヴァ
カーラルより三獣王を受け継ぐ。
☆イアリロ
サーシャが用いていた鎧獣。
現在もヴォルグ六騎士に伝承されている。
★怪神騎
スタニスワフ・トリグヴァソン
天頂騎を倒し三獣王を受け継ぐ。ただし騙し討ちに近かったという説もある。
だが実力は本物。
☆ジェイロン
スタニスワフが用いていた鎧獣。
現在もヴォルグ六騎士に伝承されている。
★人虎帝
クヌート・スヴェンセン・ゴート
怪神騎を倒し三獣王に。
作中でも何度かその名が出ている人物で、ゴート帝国の歴史において重要な役割を果たす。
祖帝ホルガーの後、四〇〇年以上も封印されていたティンガルボーグを顕現させた人物。
☆ティンガルボーグ
灰色虎の鎧獣。
現在は約百年ぶりにハーラルが顕現させた。
大きな謎と宿命を持つ騎獣。
★金剛騎士
ウイリアム・オーバーマイヤー
二代目獣剣公を殺した人物。
その事から〝背徳の聖騎士〟とも呼ばれる。
☆ギリフォス
ウイリアムが用いていた鎧獣。
★聖剣導師
ジュラジ・ドラグティン
トゥールーズ大公にして六聖剣 (当時は六だった)の一人。
エール教に深く傾倒しており、それゆえこの名が贈られた。
☆ペルーダ
ジュラジが用いていたベアドッグの鎧獣。
外伝でシメオン公子が使っていたが、あの時は聖剣がない状態だった。
★英傑獣 (魔牛将)
ジャコモ・ディ・パガーニ
アクティウム王国ピサーロ王朝に仕えた筆頭騎士。
本人は英傑獣を名乗るもあまりの悪行のため魔牛将の名が死後贈られた。
☆バロール
第二部に登場し、灰堂騎士団のゴーダン総長が使っていた鎧獣。
ただしジャコモの時は、あんな魔改造されてません。
★神豹騎
エルマンノ・サヴォイア
アクティウム王国カスティーリャ王朝に仕えた筆頭騎士。
ヴァン流屈指の天才で、両目を閉じてバロールを討った逸話はあまりに有名。
☆ジャガーノート
第二部に登場。
エルマンノの後は弟のジャンカルロが受け継ぐ。
★獣帝
サヴジ・ジャラール・アンカラ
アンカラ帝国皇帝にして三獣王。
言わずと知れた第二部のラスボス。
実は若い頃はとてもいい青年だったのだが、アベティスⅧ世の影響であんな風になる。
☆ドゥルガ
第二部に登場。
詳細は第二部に書いた通り。
歴代の三獣王に比べてもおそらくかなりの上位に位置する。
★黒騎士
または黒騎士卿。
全身が黒衣、黒色の仮面で顔を隠した謎の人物。
三獣王の継承は百年ほどにしかならないが、黒騎士自身の名はもっとずっと前から歴史に存在した。
☆レラジェ
黒騎士の鎧獣。黒豹。
この騎獣の強さは、あらゆる常識の枠外にあるとも言える。