外伝について〜設定・用語および注意
二部開始の前に、間の話として外伝を始めます。
一応、間接的に本編にも関わってくるお話です。
〈注意〉
外伝・叛剣異聞では、三人称ではなく人物の主観で話が進みます。
それぞれ、各話のタイトルに付けられた名前の人物が、その話の一人称・主観となる視点人物です。
また、外伝は25話ありますが、読まずとも本編は成立するように書いてます。
〈各話の読み〉
・外伝〈一〉紅色鴉……ベニイロカラス
・外伝〈二〉月輪熊……ツキノワグマ
・外伝〈三〉橙篦鹿……トウヘイカ
・外伝〈四〉巨狼狗……キョロウク
以下は外伝の舞台となる、トゥールーズ公国と、登場人物をまとめたものです。
※読まなくても、本編は楽しめます。
あれ?あの言葉なんだったっけ?って時に読む用のものです。
『トゥールーズ公国』
大陸の内陸部に位置する公国で、元は南のジェジェン人と同系の遊牧民が別れ、打ち立てた国。
大陸随一の広大さを誇る、パンノニア平原が、国土の三分の二以上を占め、沼鉄鋼などの鉱物資源が豊富。石炭も産出する。
●首都:ゼムン
●開祖:ステファン・ドラグティンⅠ世
●現・大公:ステファン・ドラグティンⅣ世
●通貨:オーレ、クロネ。1オーレ=100円、1クロネ=1円程度
●紋章、国旗:青地に三角の盾、または、五つ星に弦月と山
●国教:エール教
●主要騎士団:『聖剣騎士団』
国民はトゥールーズ人が半分を占めているが、残りはオグール人が三〇%、ジェジェン人、バシコルト人やオグズ人なども集落を構えている。
この内、先住民であるオグール人は長らく搾取の憂き目にあっており、国内では多くの反乱が勃発している。
物語は、この民族紛争が背景にある。
(第一部で灰堂騎士団のファウストが、この反乱戦に加わっている)
また、オグール人は大多数が黒母教信者。
〈五聖剣〉
トゥールーズ公国に伝わる伝説の武器授器。
この世で最も硬度と威力を誇ると言われた五振りの剣。
この五聖剣を持つ騎士を、五剣将と呼ぶ。
〈登場人物〉
★……人間
☆……鎧獣の名称
〈公国側〉
★ガボール・ツァラ
外伝の主人公。トゥールーズの貴族、ツァラ家の次男。
庶子の生まれのせいか、あまり貴族らしくない。
公子ミハイロの付き人・世話係。
騎士としては平凡以下。
☆ジイリッハ
ガボールの鎧獣。ブチハイエナ。
★ステファン・ドラグティンⅣ世
トゥールーズの大公。六六歳。騎士ではなく、英昧でもなければ、愚鈍でもない。良くも悪くも凡庸な大守。
★シメオン・ドラグティン
ステファン大公の長子。騎士としても優秀で、英明な公子。二八歳。
★カタリン・ドラグティン
ステファン大公の娘。シメオンの妹。二〇歳。
★ミハイロ・ドラグティン
ステファン大公の孫で、シメオンの息子。六歳。
体が弱く、騎士にはなれないと言われている。
主人公のガボールは、この幼い主を天使のように愛らしいと思っている。
★ザハリヤ・ネマニッチ
公国の宰相。
★ゲオルギ・スヴェトスラフ
聖剣騎士団第一将にして団長。そして公国最高の大将軍。
大陸でも最強の一人に数えられる。
☆〝絶剣獣〟バラム
ゲオルギの鎧獣。
聖剣騎士団・五剣の一つ〝英傑剣ノートゥング〟を持つ。
★ボラ・ドゥーカス
聖剣騎士団第二将。脳筋。だが、将としては一流。
☆〝大剣獣〟アクリス
ボラの鎧獣。
聖剣騎士団・五剣の一つ〝大怒剣モラルタ〟を持つ。
★ヴカシン・ブランコヴィッチ
聖剣騎士団第三将。オグール人の将軍。
☆〝破剣獣〟カルビド
ヴカシンの鎧獣。
聖剣騎士団・五剣の一つ〝風潰剣ベルサルダ〟を持つ。
★ノヴァク・リスティッチ
聖剣騎士団第四将。
☆〝護剣獣〟フュルフル
ノヴァクの鎧獣。
聖剣騎士団・五剣の一つ〝不砕剣オートクレール〟を持つ。
★ネヴァン・ディミトリエヴィッチ
聖剣騎士団第五将。
☆〝剛剣獣〟カリスト
ネヴァンの鎧獣。
聖剣騎士団・五剣の一つ〝斬鋼剣エッテタンゲ〟を持つ。
〈オグール人たち〉
★ミオミール・イーリン
オグール人の少年。
ガボールとは幼馴染み。
★ガヴリロ・イーリン
ミオミールの父。
★イリア・クニチャニン
反トゥールーズ人運動の中心人物。
ヴカシンとは兄弟と呼び合うほどの仲だった。
〈灰堂騎士団〉
★ロドリコ・デル・テスタ
灰堂騎士団第二使徒。元・凄腕の傭兵
☆アウンズンブラ
ロドリゴの鎧獣。〝人牛無双〟の異名をを持つ。
★ファウスト・ゼラーティ
灰堂騎士団第四使徒。反乱組織の英雄的存在。
☆ノイズヘッグ
ファウストの鎧獣。非常に強力。




