彼女は誰? (2015年10月6日 改稿)
翌日、学校に着いてから、ある事に気付いた。
「私、昨日の助けてくれた人に、お礼言うの忘れてた!というか、名前も知らないよ!」
助けてもらったのに、お礼もしてないなんて、恥ずかしすぎる。どうやったら昨日の人に会えるのか、授業中ずっと考えていた。
でも、答えは出てこない。
「はぁ・・・どうしよう」
「遥、悩み事?」
「うん・・・ちょっとね・・・」
中の良い友達に声を掛けられても、相談出来る内容ではないから、曖昧に答える。
「悩んでてもしょうがないよ。それよりもさ、最新のファッション誌持ってきたけど見る?」
「新しいヤツ、出てたんだ」
「そうそう。ほら遥、この服、可愛いよね」
彼女が指してる所を見ると、その服のモデルさんの顔を見て、私は驚いた。何故ならそのモデルさんは、昨日私を助けてくれた本人だったからだ。
「遥・・・?どうかしたの?」
「え?ううん、何でもない」
雑誌に書いてある名前を見て、やっと彼女の事が分かった。
「カッコイイ・・・」
私は、思わず呟いていた。
「え?何が?」
「!! な、何でもないよ」
私が呟いた言葉が聞き取れなかったからか、友達が聞いてきたけれど、私は聞かれたく無かったので、慌てて答えた。
程なくすると、チャイムが鳴り出したので、自分の席に戻った。
「モデルさんか・・・あそこで会えたのは、偶然なんだよね」
私は、また溜め息を吐く。
「お礼する所か、会う事すら出来ないよ・・・」
私はその時、一目惚れした恋は終わった、と思った。




