伝説な武器できました
まだ火龍を討伐しにはいきません。
ギルドのお姉さんの情報によると,ここから南に3日程歩いたところにある山で,火龍が1匹暴れているらしい.火龍は文字通り火を操る龍で,火山などにいるがときおり迷子になって混乱して暴れるため、討伐されるのだそうだ。
「なあ、迷子になっただけならもとの場所に帰すんじゃ駄目なの?」
「駄目です。今暴れている火龍がいたところは他の火龍の縄張りになっているでしょうから帰してやると縄張り争いでさらに被害が広がります。」
「……わかりました。」
ソラの準備があるので出発は明日になった。
「そういえばシンジさんはどこに住むつもりですか?」
「うーん・・・宿屋?」
「それなら私がいつも泊っているところにいきませんか?知り合いの店なんでぼったくられたりしませんよ。」
「じゃそこで。案内よろしく。」
「はい。任せてください。」
「でもまずは買い出しに行くか。」
そういって市場の方へ俺たちは向かった。
「・・・シンジさん。これも買っておきましょう。保存食はあるだけあった方がいいです。」
「はいはい。」
ソラがどんどん買っていくので手の中の荷物がどんどん増え、どんどんお金が減っていく。・・・そろそろ手に持てなくなってきたな。亜空間でも造ってしまうか。でも何もない空間から取り出すのもあやしまれるしな~・・・お、あれを使おう。
「ソラ、あのでっかいリュック買ってこい。」
「あれですか?わかりました。」
こうしてみるとソラは犬みたいだな。
「買ってきましたよ。・・・変なこと考えてませんでしたか?」
「考えてないない」
俺は亜空間を作って(サイズはでかい。街一個はいるんじゃないかな。そしてその入り口をリュックの口に設定した。そして荷物を全部突っ込む。
「そのかばんに何をしたんですか?」
「ん?ああ、亜空間を作ってその入り口をかばんの口に設定したんだよ。」
「・・・どんだけですか」
日が沈みかけている頃、俺たちは宿に向かっていた。
「宿に着きますよ」
「はーい」
ソラの友達が運営している宿はいたって普通だった。友達も普通だった。
「あらソラおかえり。隣の男だれ?いい男捕まえたじゃない。」
「そんなんじゃないってば。今日はこの人も泊るから。」
「はいはい。ゆっくり楽しんでってね」
「うるさい!!」
「私はレイナ・スチュアート。レイナって呼んでね。あなたは?」
「俺はシンヤ・クロガネだ。よろしく。」
部屋はなかなかに広かった。
「じゃあ約束の武器を造りますか」
「よろしくお願いします。」
何故俺が武器を造ることになったかというと、ソラは体質で魔法が使えないので魔物とかを倒すには
武器を使うしかないのだが、店を見てみるとそんなにいいものはなかったので俺が造ってやろうということになったのだ。まあ俺が造ったら伝説級の武器になるが、いいものを持たせた方がソラにもいいだろう。
「どんな武器がいい?」
「剣がいいです。家で習ってたので。私は魔法が使えないので親が剣技を教えてくれたんです。」
「へー。じゃあ造りますか。」
すぅっと息を吸い意識を集中させる。
「はっ!!っと~」
俺の前に一振りのきれいな白銀の直剣が現れた。長さは120センチ程だ。
「すごい・・・」
「ソラがこの剣に名前をつけてくれ。」
「え?私がつけてもいいんですか?」
「ああ」
「ん~じゃあ、エクスカリバーにします。」
遠い昔に聞いたことがあるような・・・気のせいか
「じゃあその剣についての説明をします。その剣は持ち主、ソラの意思によって斬れるものが変わります。だから斬りたいと思えば俺以外は全部斬れる。例えば・・・」
俺は鉄の塊を取り出して剣で斬る。きれいに斬れた。
「こんな風に鉄の塊だって斬れます。次元とか魔力とかもきれるんじゃないかな。そして斬りたくないと思えばこんな風に・・・」
今度は豆腐を取り出して斬ろうとする。が、斬れない。
「斬れません。だから鎧だけ斬って人は斬らないとかもできる。」
「すごいです。そんなすごいものくれるんですか?」
「ああ、忘れてた。注意事項一つ。俺を殺すつもりでも斬ることはできないから。」
「そんなことしません!!」
「わかってるって。じゃあ明日も早いしさっさと寝るか」
「はい」
ソラは剣をもらえたのがうれしいのかはしゃぎまわっている。今度防具も造ったやるか。
・・・そうして俺の意識は夢の中へ旅立っていった。
次回こそ討伐にいきます。