ギルドにいこう
俺達は、魔物に襲われながらもリオザスにつくことができた。ソラ曰く「神様なら瞬間移動すればいいのに。」だそうだが、それでは情緒がない。旅には情緒がいるのだ。
「あ、街が見えてきましたよ。」
「ああ、もうすぐだね。」
みたところリオザスはきれいな街だ。中身がどうかはわからないけれど。
リオザスの門の前には衛士が立っている。俺達が入ろうとすると、呼び止められた。
「なんだ?その男たちは?奴隷か?この街では奴隷売買は禁止されているぞ。」
「奴隷じゃあありませんよ。この山賊達が人を襲っていたので捕まえました。ギルドに引き渡すつもりです。」
「わかった。通っていいぞ。」
「ありがとうございます。」
どうやら俺たちが奴隷商人に見えたようだ。
・・・街の中はとてもきれいで、だがにぎやかだった。道にごみらしいごみは落ちていない。道の端で、色々な物を、売っている。ときどき難しそうな顔をしている人がいるが基本みんな笑顔だ。
「楽しそうな街だな。」
「いいからギルドに行きますよ。この人たち連れてたら目立って目立ってしょうがないです。」
「はいはい」
ソラに連れてかれたところは依頼所と大きく書かれてた。
「ここか?」
「ここです。といっても、私は来たことないんですけどね(笑)」
「なんで?」
「中入ったらわかりますよ。」
ソラの言葉がひっかかるがとりあえず扉を開けてみる。扉をあけるとその中には・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・するどい眼をした男達がいた。
「・・・・・・バタン(扉をしめる)」
「わかったでしょう?でも今回はこいつらのせいでいかなきゃいけないんですよ?」
「・・・了解」
中に入ると男達の眼がきつい。数多の視線の嵐から逃げるようにカウンターへ向かい、お姉さんに話しかける。
「すいません。山賊捕まえたんですけどどうすればいいですか?」
「山賊ですか?うーん、これくらい渡しますんで引き渡してください。」
お姉さんは銀貨10枚渡してきた。
「ついでにギルドの登録したいんですけど」
「わかりました。ではこちらの紙に必要事項を書いてください。その後、魔力と属性を測りますので」
「私もお願いします。」
「ではあなたも」
・・・まさかソラも登録するとは。
俺がそう思いながら紙に書いていると、ソラがささやいてきた。
(あなた神なんでしょ。魔力測定大丈夫なの?)
(大丈夫だろ。なんとかなるさ)
紙に色々かいて受付のお姉さんに渡す。
「ではこちらの水晶に触れてください。」
「わかりました。あ、この子から先にしますんで」
ソラが水晶に触れる。すると1034という数字が浮かび上がってきた。
「あれ?属性がでない・・・」
「属性ってどういうことですか?」
「水晶に触れると色が変わります。それが属性です。赤なら火、水色なら水、緑なら風、茶色なら土、黒なら闇、金色だと光です。色が変わらないなんてことはないんですが・・・」
「わたし魔法を無力化するので気にしないでください。」
お姉さんは訝しげだが、誤魔化すようにソラは俺の手を掴んで水晶に押しつける。
「あ、ちょっと待て!!リミッターかけないと!!」
俺の手が水晶に触れたその瞬間、水晶は虹色に染まり砕けた。
・・・・・・シーン。
その場にいた皆が沈黙した。
「あの~登録の続きをお願いします。」
「はっはい。ではソラさんから。」
何事もなかったかのように喋っているが、その声は震えている。
「ソラさんの魔力レベルはB、属性は不明
シンヤさんの魔力レベルはXXX、属性は不明、です。」とお姉さんは一言置いて、
「あなたたち何者ですか?」と一言。
「何者と言われてもねぇ」
「俺は俺、ソラはソラだし。」
「まあ、いいです。過去にも何人かいたようですから。それではギルドについて説明します。」
お姉さんの説明によると依頼にはSSからEまでレベルがあり、それを目安にして依頼を受けるらしい。さらに自分のレベルがあがり知名度があがると指名されることもあるらしい。もちろん、最初はEランクから。
「討伐系の依頼ってなんかない?」
「Eランクですと採集系しかありませんね。」
「じゃあEランク以外で。」
「それでしたら、Sランクで火龍の討伐、Aランクでワイバーン20体討伐、Bランクでダークネスベアーの討伐、などがあります。ただ、死んだりしてもギルド側は責任をとりませんのでご了承ください。」
「んーじゃあ火龍討伐で。」
「シンヤさん、本当にそれうけるつもりですか?」
「ああ。大丈夫だって。俺がついてるんだから。これうけます。」
「やめといた方がいいですよ。」
「大丈夫ですから」
こうして初めて受けた、火龍討伐クエスト。二人は無事成功できるのか!!
普通の人の魔力は1000ぐらいです。