ソラは皆の人気者
短いです。
どうやらソラがそばにいると俺はとっつきやすいらしい。おそらくソラの魔法無効化能力で、無意識に皆が感じている神格が薄らぐからだろう。ソラが傍にいるかいないかで周りの態度が違う。Sクラスの奴らは大丈夫そうだが。放課後、そんなことを考えているとカイトが話しかけてきた。
「そういえばなんでシンヤはここに転入したんだ?お前が学ぶことなんてないだろう。」
「ん?ああ、ソラといっしょに旅をするつもりだったんだが、ソラの父親にここで信頼できる仲間をつくっていけと言われたんだ。」
「ソラってBクラスのソラちゃんか?かわいいよなあ・・・。」
どうやらソラは人気者らしい。
「ソラちゃんのファンクラブもあるらしいぜ。ちなみに俺は会員番号00001だ。」
創始者はおまえか。
「ソラにいらんちょっかいかけたら殺すぞ。」
「かけないよ。そもそも最高神の加護がかかってるソラちゃんを殺すなんてできないだろ。」
「いや加護はかかってないよ。正確には掛けられない、だけど。」
「何!?ていうか掛けられないってどういうことだよ!?美少女は護られるべきだ!!世界の宝なんだよおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「オチツケ。」
「っ!!・・・はあ。ありがと、シンヤ。」
「じゃあ俺はソラといっしょに買えるから。じゃあな。まあ寮だから近くだけど」
「おう。じゃあな。」
ソラを迎えに行くとBクラスには人だかりができていた。
「ソラ~。帰ろうぜ~。」
「は~い。」
するとソラが人垣の間から出てきた。皆がこちらをみている。1人が質問してきた。
「2人はどんな関係なんですか?」
「・・・友人というか、ルームメイト?」
女子生徒が色めき立つ。逆に男子生徒は睨みつけてくる。
「俺たちのソラちゃんをとるんじゃねぇよ!!」
うおう。びっくり。嫉妬かよ。
「まずは俺達を倒してからにしろ!!」
しかも俺に倒せると思ってる。ちょっとやってみるか。
「ソラ離れてみろ。」
「へ、あ、はい。」
俺の神格をすべて解放する。空気がビリビリと震えだす。ソラ以外は青ざめる。
「さあ、誰からだ?かかってこい。」
「・・・・・・。」
「かかってこないのか?なら帰るからな。」
皆、一斉に首を縦に振る。
「ソラ、帰ろう?」
「はい。でも皆どうしちゃったんでしょう_?」
もとに戻してから、笑いながら皆に聞く。
「なんでもないよな?」
「何でもないです!!」
次の日に学園に来ると次々と襲撃(主に男子生徒)された。なにやら俺を倒すとソラと付き合えるとか。大方俺を疲弊させて一気に襲撃すれば勝てるとでも思ったのだろう。まあ全て撃退したが。そのせいで学長に呼び出しをくらった。
「なんとかしてください。出席者が半分も減るなんて・・・。」
「あ~じゃあ決闘大会でも開いて俺に勝てる奴はいないことをみせつけたらどうですか?」
「それはいい!!じゃあ今日の午後にでも。」
「わかりました。」
つぎは外伝です。1万年後のお話。シンヤの世界に勇者として召喚された少女:神谷伊予。伊予は神と会い、どう変わってゆくのか。