ソラのお父さん
「ソラをこれからもよろしく頼むよ、シンヤ君」
「はい。責任を持ってお嬢さんをお預かりします、ルドルフさん。」
「ところで私と戦ってくれるかね?私より強くないと安心できないのでね。」
・・・何故、こんなことになっているのだろう。
~回想開始~
大きな池の中に屋敷が立っている。
「あそこに私の母と父がいます。兄は・・・わかりません。」
そう言いながら、ソラは池の前に行きつながれているボートに乗る。
「え?橋があるのに渡らないのか?」
横の方にはちゃんと大きな橋がある。
「あの橋はカルペール家の客のための橋なんです。シンヤさんは私のお客さんですから、通れません。」
「へー」
「はい。がんばってください。」
「へ?」
ソラが頑張ってくださいと言いながら渡してきたのは1本の、1本の長いオールだった。
「・・・俺にこのボートを漕げ、と?」
「はい☆」
「ソラの、客なのに?」
「いいから漕いでください。」
「へいへい。」
俺とソラを乗せたボートはゆっくりと進みだした。
「疲れた・・・。」
屋敷までは短い距離に見えたのだが水(だと思いたい)の抵抗がかなりあって中々進まず、時間と精神を浪費した。
「何か冷たいもの出しますね、と言いたいところですが、まず先に両親に会っていただけますか?」
「わかった。」
まあ、しばらくこの屋敷でお世話になるのだから挨拶するのは当然だろう。そう思い、腰を上げる。
「顔見せるだけでいいですから。だいたいの事は手紙で伝えてあるので。後、神のことは言わないでくださいね。」
「何故?」
「私も父のことは信じていますが、一応伯爵なのであなたを祭り上げて権力を握ろうとするかもしれません。ですから・・・「わかった。言わない。」・・・ありがとうございます。では、行きましょう。」
ソラについてゆくとある豪華な部屋の前で止まった。ソラがノックをする。
「失礼します。」
「おお!!ソラか。お帰りなさい。心配したぞ。」
「お帰りなさい、ソラ」
部屋の中には、ダンディーな男性とグラマーな女性がいた。
「おや?君がシンヤ君かね?はじめまして。ルドルフ・デイル・ディ・カルペールだ。君の事はソラからの手紙で話は聞いているよ。」
「はじめまして、ルドルフさん。シンヤ・クロガネです。」
ルドルフさんは温厚で優しい人だと話しててわかった。そのままルドルフさんと話していると、ソラが割り込んできた。
「お父様、よろしいでしょうか。」
「何だい?ソラ。」
「シンヤさんといっしょに旅をしたいのですがいいですか?」
「「はい?」」
「だから「いいよ。」・・・本当ですか?お父様!!ありがとうございます!!なら早速準b「まあ待てソラ。まずはシンヤ君に聞きなさい。話はそれからだ。」
ソラがぎゅるりとこちらを振り返る。
「いいですよねシンヤさん?」
「あ、ああ。うんいいよ。」
~回想終了~
・・・ソラが原因か。後でお・は・な・しするか。そう決意してソラを見るとおびえていた。
「で、どうなのかね、シンヤ君?」
「あ、はい。受けます。」
すると、ソラが俺だけに聞こえるように話しかけてきた。
『私の父を殺さないでくださいよ?』
『わかってるって。リミッター掛けるから。』
『低く設定したら、父は強いので倒されますよ。』
『わかった。』
「庭でやろう、シンヤ君。早くしてくれ。」
「わかりました。今行きます。」
ルドルフさんの武器はでかい剣だ。後、背中に背負っているロングソードだ。・・・ロングソードはまだいい。しかし、あのでかすぎる剣は何だ?・・・皆さんは斬馬刀というものをご存じだろうか。文字通り馬ごと敵をきるようなでかい剣だ。ルドルフさんの持っている剣はまさしくそれだ。普通にルドルフさんの2倍の長さはある。
「さあ、死ぬ覚悟はあるか?少年。」
次回・ルドルフさんVSシンヤ、をお送りいたします